こちらは『営繕かるかや怪異譚』
シリーズの第二弾よ。
おお〜〜 今回はどんな
怖い話が出てくるのかな〜
隣の家にいる芸妓が気になる男性、
飼っていた猫が行方不明になったのち、
帰ってきたと主張する小学生の話などが
あるわね、
なんと!猫が登場するのか!!
で、でもその猫って生きているのか…(゚o゚;;?
『営繕かるかや怪異譚 その弐』
小野 不由美 (著) 角川文庫
あらすじ
両親と弟が亡くなり、古い町屋である実家に戻ってきた貴樹。
彼が書斎として使うことにした部屋からは、隣の家に住む二十代の芸妓らしき女の様子が見えた。
頼りなく哀しげな様子の彼女のことが気になる貴樹だが…(「芙蓉忌」)。
妻と離婚し、小学生の息子・航を連れ実家の茶舗を手伝う俊弘。
共に暮らしていた祖母が入院、飼っていた猫がいなくなり、さみしそうにしていた航。
しかしある朝、航は俊弘にゆうべ猫が帰ってきた、と話す。
その言葉に戸惑う俊弘だが(「まつとし聞かば」)。
三味線を弾く寂しげな女の姿
実家の町屋に越してきた貴樹は、荷物を片付けている時に三味線の音を耳にします。
音の主が気になり、柱と壁の隙間からのぞいて見ると、そこには三味線を抱えて座る女の姿が。
女に会いたい、会わなければと強く思った貴樹は隣家をたずねますが、現在は芸妓は一人もいないと言われます。
隣家の庭に出入りしていた庭師らしき男に「あれを見ては駄目です」と言われ…(「芙蓉忌」)。
妻と離婚し、実家へ戻った俊弘。
このところ元気のなかった息子の航が、いなくなった飼い猫の小春が昨夜布団にきた、と嬉しそうに話します。
布団には小さな汚れとかすかな異臭が。
小春が戻らないことを知る俊弘は近所のノラ猫が入ってきたのか、と考えるのですが(「まつとし聞かば」)。
まとめ
人ならざるものの姿は、わたしたちを恐怖のどん底に落とします。
しかし、それでもなお自分の声を聞いて欲しいという彼らの叫びがその裏にはあるようです。
理解し合えないものがわかり合うとき、大きな混乱や恐怖もあるけれど、その分満たされるものも多分にあるのだということを感じさせてくれる物語です。
<こんな人におすすめ>
背筋が凍るような、それでいて読後はあたたかな気持ちで満たされるような話を読んでみたい
一作目『営繕かるかや怪異譚』を読んだ
小野 不由美のファン
一作目『営繕かるかや怪異譚』のイラストブックレビューはこちらからもご覧いただけます。
つД`)・゚・。・ ゚゚・*:.。.. 。. :*・゚
怖いけど泣けるんだよ〜〜
心に深い悲しみや苦しみを
抱えているところに反応して
怪異が見えるという部分もあるのかも
しれないわね。
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