こちらは調理部の女子高生二人の
友情と学校で起こる謎を解いていく
青春ミステリーよ。
調理部？おだやかそうな
雰囲気だけど、どんな謎が
起こるわけ？
二人が担当したパンだけが
膨らまなかったとか。
陸上部をやめて転部してきた活発な夏希と
内気な性格の結。正反対な二人が友情を
深めていくところも注目よ。
なるほどね〜。料理にまつわる謎かあ。
そちらも興味深いけど、水と油のような
二人がどうやって仲良くなっていくのか
気になるな。
『放課後レシピで謎解きを うつむきがちな探偵と駆け抜ける少女の秘密』
友井羊 (著)集英社文庫
あらすじ
高校二年生の夏希は、陸上部から調理部へ転部。
何事にもまっすぐ突き進み、直球の発言をする夏希は何かと周囲とトラブルを起こす。
同じクラスで調理部の結は内気な性格。
部活で一緒にパンを焼いたのだが、夏希たちのパンだけが膨らまなかった。
二人は原因を調べようとするが…。
料理にまつわる謎と友情を描く、青春ミステリー。
調理部の凸凹コンビがレシピにまつわる謎を解く
活躍していた陸上部を辞め、調理部に入部した夏希。
思ったことはすぐ口にするうえ、語気が強く聞こえるためトラブルになることも。
そんな夏希は大人しくて内気な結と部活でパンを焼きますが、なぜか夏希たちのパンだけが膨らまず。
おまけに男子学生とぶつかり、パンはぺしゃんこ。
思わずキレかけた夏希を止めたのは、泣きそうな顔をした結。
きっちりと計量し、手順も確認した結を見ていた夏希は、失敗したことに納得がいきません。
誰かが生地に細工をしたのではないか。
そう考えた夏希は、結とともに真相を調べはじめます。
しかし、真相に辿りついた結の決断は「真実を明らかにしない」こと。
これを聞いた夏希の反応は…。
まとめ
猪突猛進の夏希と、社会不安障害の結。
正反対の二人ですが、夏希は結の瞳の美しさと、優れた洞察力と化学の知識に一目置いており、結もまた夏希の強引さに振り回されつつもまっすぐに結をおもいやってくれるやさしさを嬉しく感じています。
レシピにまつわる謎を科学的に解いていく一方で、夏希と結、部活のメンバーたちとの友情が描かれています。
失敗し、許し、許されて、また関係を深めていく、心に残る青春ミステリーです。
＜こんな人におすすめ＞
料理にちなんだ謎を解くミステリーに興味がある
高校生たちが悩みや問題を抱え、ぶつかり合いながら友情を築いていく青春ミステリを読んでみたい
友井羊のファン
誰にでも過ちはある。
そこを明らかにして終わりじゃなくて
その先を描いてくれているのがいいな。
表面的なことに注目しがちな
時期に内面を見てくれる人に
出会えるって素晴らしいことよね。
そんな友情に胸があたたかくなる
物語ね。
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