こちらはあるストーカーと
被害者を双方の立場から
描いた物語よ。
ストーカーかあ。
思い込みが激しくて見た目も
やばいカンジの奴だったりするわけ?
ストーカーは、見た目は普通の好青年なの。
被害者はマッサージ店に勤める女性なのだけれど、こちらはおとなしい女性。二人は交際をはじめ
るのだけど、次第に彼の態度が変わっていくの。
それで彼女はLINEで別れを告げるだけれど
そこからストーカー行為がはじまるわ。
一度交際したのか!
LINEで別れを告げるってのもアレだけど。
男にしてみたら可愛さ余って、ってとこ
なのかな。どんな展開が待ち受けているのか
気になるぜ。
『消えない月 』畑野 智美 (著) 角川文庫
あらすじ
商店街の一本裏の道に入った場所にある小さなマッサージ店に勤める二十八歳の河口さくらは、三十一歳の常連客、松原と付き合うことに。
最初は優しかった松原だが、次第にさくらに対して高圧的だったり、束縛したりするように。
耐えきれなくなったさくらは、LINEで「別れたい」と告げる。
しかし、松原はそれから何十件ものLINEをさくらに送り、さくらの合鍵を返そうともしない。
次第に松原の行動はエスカレートしていき…。
完全に食い違う 追う者と追われる者の思い
大手出版社に勤めているという松原は、さくらと体を重ねた後くらいから「口ごたえをするな」と言ってきたり、夜中に突然やってきて嫌がるさくらの様子にお構いなしに抱いたり、弟以外の連絡先を全てスマホから消去させたりするように。
さくらはやめてほしい、と松原に訴えようとしますが、「君のためなんだ。なぜわからないのか。」と聞く耳を持たない彼に嫌気がさし、LINEで別れを告げたさくら。
しかし松原は職場やさくらのアパートにやってきたり、日に何十件ものLINEをさくらに送ったりしていて、さくらは周囲の人間に自分と別れるように洗脳されているのではと考えます。
そしてさくらの仕事中に合鍵を使って彼女の部屋に侵入し…。
まとめ
ストーカーをする者、ストーカーに追われる者を双方の立場から描く戦慄の物語。
ストーカーである松原は、さくらは自分にとって最高の女性であること、彼女が自分と別れるのは何かの間違いだと考えます。
さくらは知人とともに警察にも相談しますが松原の行動では警察は動けない、と言われます。
そしてさくらの松原に対してハッキリした態度を取らないことでますます事態はエスカレートすることに。
ストーカーの熱量に圧倒されるとともに、もし被害に遭っている人がいたら「逃げて!」「助けを呼んで!」と伝えたくなる物語。
<こんな人におすすめ>
ストーカー、ストーカーに狙われる者の双方の立場から描いた物語を読んでみたい
ストーカーの心理状態はどういった者なのかを詳しく知りたい
畑野 智美のファン
ナニコレ!!コワイ(꒪⌑꒪.)!!!
こんな考え持つ人間と話なんて
できるわけないじゃん!!
一見すると普通の好青年、という
ところも怖いわよね。こういった
状況にもしも巻き込まれたら、周囲に
助けを求めてとにかく逃げることが大切ね。
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