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こちらは不登校の小学五年生、
雪乃が父とともに曽祖父母の住む
長野で暮らしはじめるお話よ。
![ぬこ](http://nukobook.com/wp-content/uploads/2020/09/ぬこ.jpg)
長野かあ。自然がいっぱいで
いいところだよな。一時的に
そこで暮らすってことか?
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父親は曽祖父の農業を学び
この地でやりたいことが
あるようなの。母親は東京に残り
仕事を続けているわ。雪乃は
長野で様々な人と出会い交流していくの。
![ぬこ](http://nukobook.com/wp-content/uploads/2020/09/ぬこ.jpg)
多感な年頃だもんな。これまでの
東京暮らしと生活も人間関係も
変わることで、雪乃の内面も
何か変化が起きるのかな。
『雪のなまえ』村山由佳 (著)徳間文庫
あらすじ
小学五年生の雪乃は学校でいじめに遭い、不登校に。
ある日の朝、父親の航介が「田舎暮らし」宣言をする。
会社を辞め、雪乃とともに曾祖父母が暮らす長野で農業をするのだと言う。
母親の英理子は仕事を続けるため単身東京へ残ることに。
自分や両親、曾祖父母、そして地元の人々。
様々な人たちの思いに、あたたかな気持ちになったり、苦しんだりしながら、雪乃は少しずつ成長していく。
傷ついた心を抱え 父とともに曾祖父母のいる長野へ
いつも突然思いついては行動に移す航介の「田舎暮らし宣言」。
生活拠点が変わること、雪乃の中学受験、そして自分の仕事などの関係から反対する英理子。
結論は出ないまま、とりあえず一度航介の祖母ヨシ江と祖父茂三が暮らす長野へ。
「ここで農業をやりたい」と言う航介に驚く茂三。
中途半端な考えでものごとを口にするな、家族をしっかり説得してから言えと茂三に言われ、うなだれる航介。
賛成ではないが、航介の思いは本気であることはわかる、と英理子。
家族での話し合いの結果、英理子のみ東京に戻り、週末に長野へ通うことに。
近所の同級生、大輝とも会話を交わすようになり、ヨシ江の台所仕事や茂三の農作業を手伝いながら、四月には長野の小学校に通うことができるかもしれない。
そう考えていた雪乃でしたが…。
まとめ
大人たちの気持ちが理解できるようになってきた一方で、まだまだ自分の感情がコントロールできなかったり、甘えたい気持ちもある。
そんな雪乃はいじめで傷つき、不登校に。
ヨシ江と茂三が暮らす長野の地は豊かな自然に恵まれていて、草花や大地の香り、育てた野菜と土の匂いなどとともに過ごすうち、心が落ち着いていく雪乃。
ヨシ江や茂三と学校について、この地での暮らしについて話をしながら、納得したり、自分に対してもどかしい思いを抱いたりします。
地元の友人、大輝とのやりとりもこの年頃の女の子っぽい態度につい微笑んでしまいます。
見守る、やらせる、口を出す。
皆が雪乃を思って出る行動や発言を素直に彼女自身が受け取ること。
そんな雪乃の成長を自然や家族、そして地域の人々が見守ってくれる、あたたかな感動の涙が流れる物語です。
<こんな人におすすめ>
不登校になった小学生が父とともに東京を離れ田舎で過ごす物語を読んでみたい
自分の居場所を見つけるために模索し、成長していく少女の話に興味がある
村山由佳のファン
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自然も人もあったかいなあ…
雪乃が自分で感じ、動き出すのを
見守ってくれてるんだな。
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立ち止まるのも動き出すのも
人それぞれのペースがあるわ。
生きづらさを抱える人にも
読んでもらいたい物語ね。
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