イラストブックレビュー

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ひと目でわかる!イラストブックレビュー
『私が先生を殺した』桜井 美奈 (著)

避難訓練で校庭へと集まった高校生たち。一人の生徒が「ねえ…あそこに誰かいない?」という声につられて顔をあげると屋上のフェンスの外側に彼らがよく知る人物の姿が。生徒たちの目の前で若き英語教師・奥澤は校舎の屋上から飛びおりた。彼が担任をしていたクラスの黒板には「私が先生を殺した」という文字が。章ごとに語り手が変わり、それぞれの視点から語られる出来事は驚くべき真実へとつながっていく。
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『危険な蒸気船オリエント号』C・A・ラーマー (著)

クリスティ愛好家たちの読書会、マーダー・ミステリ・ブッククラブのメンバーは蒸気船オリエント号での豪華クルーズに参加していた。クラブの主催車であるアリシアは、メンバーの一人である医師・アンダースとのロマンティックなひと時を過ごせると思っていたのだが、乗客が死亡したり行方不明になったりとそれどころではない状況に。ブッククラブのメンバーたちは事件の謎を解明すべく捜査に乗り出す。
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『52ヘルツのクジラたち』町田 そのこ (著)

親から自分の人生を搾取され続けてきた女性・貴湖は祖母がかつて暮らしていた大分の家に移り住む。遠慮や慎みのない田舎の人々とあえて距離を置くようにしていた。そんなある日、貴湖は一人の少年と出会う。喋ることができないこの少年と交流を重ね、自身の過去と向き合いながら、貴湖はこれまで考えることのなかった未来へと一歩を踏み出していく。
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『食欲人』デイヴィッド・ローベンハイマー (著), スティーヴン・J・シンプソン (著)

自然界の動物たちは、自分たちの生命維持活動に適した分の栄養素を取り入れることができる。しかし、人間だけが肥満やそこから不随する病に悩まされている。止めることのできない「食欲」とはいったい何なのか。シドニー大学の世界的栄養学者2名が人類の食欲の謎に迫る。
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『安楽探偵』小林 泰三 (著)

街で評判の探偵事務所には、一風変わった依頼が持ち込まれる。中年男性ファンに真似され続ける恐怖に震えるアイドル(「アイドルストーカー」)、人を消す能力を持つという社員の動向を知りたいOL(「消去法」)、何者かに太る薬を盛られていると訴える女性(「ダイエット」)。事務所から一歩も出ることなく事件の真相を暴く「安楽探偵」の推理とは。
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『正欲』朝井リョウ (著)

私立小学校に合格したが不登校になってしまった息子の父親であり、検事である寺井啓喜。男性恐怖症だが、怖さを感じない男性の存在に心ときめく女子大生・神戸八重子。ある秘密を抱えなるべく人と関わらないようにしていたが、同窓会で気になっていた同級生と遭遇した契約社員・桐生夏月。多様性を主張しながら踏み込んでこようとする世間や周囲から逃れることもできず、苦しみながらも生きる道を模索していくそれぞれの姿を描く。
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『薔薇のなかの蛇』恩田陸 (著)

父親の招集により、ブラックローズハウスへとやってきたアーサーと弟のデイヴ。親戚や妹の友人たちまでも招待されたパーティーで、父は一族に伝わる「聖杯」を披露するらしい。近隣で起こった四肢切断遺体遺棄事件の噂が囁かれる中、屋敷の敷地内で第二の切断遺体が発見される。英国留学中のリセはパーティーに集まった人々やレミントン家一族らと交流しながら事件の謎に挑む。
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『紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人』歌田 年 (著)

「渡部紙鑑定事務所」は、持ち込まれた紙の種類を調べ、予算に合わせた紙類の提案を行う紙専門の個人事務所。そこへ、探偵事務所と勘違いしてやってきた女性が恋人の浮気調査の依頼をしてきた。手がかりは彼が急に作りはじめたという戦車のプラモデルの写真。ラモデル造形家・土生井と出会い、調査を進めた結果意外な真相に辿り着く。さらに妹の行方を捜してほしいという女性が持参してきたのは、妹が残していったというジオラマ。渡部は再び土生井とタッグを組み真相を探るのだが…。
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『縄紋』真梨 幸子 (著)

大手出版社を早期退職し、フリーの校正者をしている興梠のもとに、ある原稿の校正依頼が入る。「縄紋時代、女は神であり男たちは種馬、奴隷でした」そんな一文から始まる歴史ファンタジーのような物語の中には、いくつもの気になる記述が。離婚して住む場所がなくなったという動機の一場とともに物語を読みすすめ、関連する情報を調べるうちに彼らの周囲で次々と異変が起こり始める。
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『震える牛』相場英雄 (著)

捜査一課継続捜査班に勤務する田川信一のもとに、一件の未解決事件が持ち込まれた。二年前、中野の居酒屋で死者二名、負傷者一名、現金強奪という強盗殺人事件。犯人は外国人だとされ、被害者二名のつながらいも見られず、犯人は逃走したまま現在もつかまっていない未解決事件。関係者に対して丹念に聞き込みを行い、手帳に書き込んでいく田川。その裏には巨大な企業と食肉産業の苦境、加工食品の闇が潜んでいた。