文春文庫

イラストブックレビュー

「飼う」ことと人生は響き合っている

『飼う人』柳 美里 (著)のイラストブックレビューです。職場で知り合い、結婚して10年になる夫婦。子供はいない。妻はベランダの鉢に止まっている毛虫を発見し、飼うことにした(「イボタガ」)。ほか、ギリギリのところで暮らす人々と、彼らが「飼う」ものと交流を描く4つの物語。
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町のトラブルを解決するのはお気楽な遊び人

『まんまこと (文春文庫) まんまことシリーズ 1』畠中 恵 (著)のイラストブックレビューです。江戸は神田。町中で揉め事が起こると、町名主が裁定を行う。町でも有名なお気楽ものであり、町名主の跡取り息子である麻之助が、父の代理として揉め事を裁定することになったのだが。
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タフで不運な女探偵 最悪の事件に巻き込まれる

『錆びた滑車』若竹 七海 (著)のイラストブックレビューです。女探偵・葉村晶は、石和梅子という老女を尾行中、梅子と青沼ミツエの喧嘩に巻き込まれ負傷。ミツエが所有する木造アパートに住むことになった葉村は、ミツエの孫のヒロトから調査を依頼されるのだが…。
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優秀でちょっとイジワルな執事の意外な一面

『ジーヴズの事件簿―大胆不敵の巻』P.G. ウッドハウス (著)のイラストブックレビューです。20世紀初頭のロンドン。気楽に過ごすバーティーのもとに、完璧な執事、ジーヴズ。ジーヴズの鋭い頭脳が今回も次々と難題を解決。
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人の生死と恋ごころはままならぬもので…

『ひとめぼれ』畠中 恵 (著) のイラストブックレビューです。江戸の町名主の跡取り息子、麻之助はお気楽を身上としているが、次から次へとやっかいごとが舞い込んでくる。このところ、幼なじみで、同心の容姿でもある真面目な男・吉五郎の様子がおかしい。
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互いに影響し合う彼女たち

『インフルエンス』近藤 史恵 (著)のイラストブックレビューです。ある女性作家の元に届いた一通の手紙。そこには「私と友達2人の関係について話を聞いてほしい」とあった。驚くべき青春時代を送った彼女たちは、さらに大人になって再開を果たす。
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山奥に潜む 最強の四人の老人

『四人組がいた。』髙村 薫 (著) のイラストブックレビューです。郵便局兼集会所に日がな集まり毒を吐きながら過ごす四人の老人。車もめったに通らない山奥の村に、時おり見慣れぬ客がやってくる。四人組はいい暇つぶしができたとばかり、客の相手をするのだが…。
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完全なる執事、ジーヴズの活躍が光るユーモア小説

『ジーヴズの事件簿―才智縦横の巻』P.G. ウッドハウス (著)のイラストブックレビューです。少々頭の弱い金持ちの青年、バーティーのもとへ新たな執事、ジーヴスがやってきた。服選びから人間関係まで、どんなやっかいなことでもジーヴズにかかればたちまち解決してしまうのだ。
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人の転機に訪れる「まったなし」の瞬間

『まったなし』畠中 恵 (著)のイラストブックレビューです。いくらか元気を取り戻してきたものの、いまだ妻を亡くした悲しみが癒えぬ町名主の跡取り、麻之助。父の後を継ぎ、すでに別の町の町名主として働く、幼なじみの清十郎のもとへ結婚の話が舞い込む。
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「家族」とは愛という名のバトンをつないでいくこと

『そして、バトンは渡された』瀬尾 まいこ (著) のイラストブックレビューです。高校二年生の森宮優子は、二十歳離れた父親、森宮さんと二人暮らし。優子は幼い頃に母を亡くし、父親とも海外赴任を機に別れ、継母との二人暮らしを選んだ。