文春文庫

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歪んだ価値観の本当の被害者は誰なのか

『昨日がなければ明日もない』宮部 みゆき (著)のイラストブックレビューです。「私の子供が殺されそうなの」。中1の娘とともに杉村探偵事務所を訪れた29歳のシングルマザー・朽田美姫。小学一年生の息子、竜聖が事故に遭い、入院中なのだという。表題「昨日がなければ明日もない」ほか二編を収録した、杉村探偵とちょっと困った女たちの事件簿。
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東京會舘から見る 大正、昭和の時代

『東京會舘とわたし 上 旧館』辻村 深月 (著)のイラストブックレビューです。大正11年、社交の殿堂として丸の内に創業した東京會舘。戦前のクラシック演奏会、戦中の結婚披露宴、戦後に開発されたオリジナルカクテル、クッキングスクールの開校。震災やGHQの接収などの荒波を経て、東京會舘へ訪れた人々とそこで働く人々の姿を描く。
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池袋から社会の闇を映し出す

『裏切りのホワイトカード 池袋ウエストゲートパークXIII』 石田 衣良 (著)のイラストブックレビューです。真冬の池袋で、半日働いて10万円以上という超高給アルバイトの情報が流れる。募集に使われた闇サイト運営や、アルバイトの本当の目的をさぐるべく、マコトたちは池袋の街を駆け回る。
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ロボットもつらいよ!?残念ロボットが巻き起こす事件

『お騒がせロボット営業部! 』 辻堂 ゆめ (著) のイラストブックレビューです。メガシステムテクノロジー株式会社が社運をかけて開発したロボット、通称「パティ」は残念な性能。しかし営業の朝香はノルマを達成するべく必死に売り込むのだが。
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無双の女社長、中島ハルコが人の悩みをぶった斬る!

『最高のオバハン 中島ハルコはまだ懲りてない!』 林 真理子 (著) のイラストブックレビューです。金持ちなのにドケチ、口が悪くて超パワフル。そんな女社長、中島ハルコのもとには、なぜか悩みを抱えた人が相談にやってくる。
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「東大」という看板を背負った若者たちの階級意識

『彼女は頭が悪いから』 姫野 カオルコ (著) のイラストブックレビューです。横浜市の北、青葉区で生まれ育った美咲は、公立高校を出て水谷女子大へ。一方、都心に生まれ、国立附属高校から東大に入ったつばさ。二人はあるイベントで知り合い恋に落ちた、はずだったのだが。
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他人の意識を植えつけることは可能なのか

『私の消滅 』 中村 文則 (著) のイラストブックレビューです。「このページをめくれば、あなたはこれまでの人生の全てを失うかもしれない」そう書かれた手記を、古びたコテージで読む男。部屋の奥にある白いスーツケース、そして男が成りかわろうとしている「小塚」という男の身分証。思わぬ方向に展開していく壮絶なミステリー。
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圧倒的な絶望と憎しみと、わずかな希望を描く

『死神の浮力』 伊坂幸太郎 (著)のイラストブックレビューです。作家・山野辺遼は、一年前に10歳の愛娘を殺された。犯人として逮捕された本城はいったん容疑を認めたものの、のちに避妊、最終的には無罪判決を受け釈放される。山野辺は妻とともに本城への復讐を計画していたところ、そこに死神である千葉がやってきた。
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仕事と収入が人間に与える影響を残酷なまでに描く

『監禁面接』 ピエール・ルメートル (著)のイラストブックレビューです。57歳にして失業4年目となったアラン。しかし、ある一流企業から最終試験に残ったとの連絡が。その試験の内容は「就職先企業の重役たちを監禁し、尋問せよ」というものだった。
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夫婦生活の悩みはこんなにも切実なのね

『奥様はクレイジーフルーツ』 柚木 麻子 (著) のイラストブックレビューです。家で仕事をするジュエリーデザイナーの初美、三十歳。女性誌の編集をしている三十五歳の夫、啓介とは結婚して三年になる。夫婦の仲は良好だが、夜の営みが間遠に。夫婦愛とはセックスと切り離されたものなのか。