のこ
こちらは江戸時代の
吉原を舞台に、女たちの
人生模様を描いた物語よ。
ぬこ
吉原!花魁とか華やかだよなあ。
のこ
主人公は花魁たちの髪を
結う「髪結」の女性なの。
彼女は花魁に夫を寝取られて
離縁したのよ。
ぬこ
えっ!いわば敵を相手に
仕事するのか!!
それはそれは…
『髪結百花』 泉 ゆたか (著) KADOKAWA
あらすじ
遊女に夫を寝取られ離縁した梅は、実家に戻り髪結である母の仕事を手伝いはじめる。
花魁の紀ノ川や禿の少女タエ、そして吉原で働く女たちとのやりとりから、髪結としての自信と喜びを取り戻していく。
吉原を舞台に女の人生模様を情緒豊かに描く。
母が病に倒れ、吉原の遊女たちの髪を結うことになった梅。
かつての夫を遊女に寝取らたこともあり、当初はぎこちない仕事ぶりであった梅ですが、自分を慕ってくれる禿の少女タエや、美しく冷徹なほどマイペースな花魁・紀ノ川とのやりとりによって、次第に遊女たちに心を開き、仕事への喜びも感じていきます。
まとめ
吉原という柵の中で生きる女たち、そして彼女たちをサポートし、見守る髪結の梅。
彼女たちが発する生へのエネルギーが、音や匂いとなって読む者にまで伝わってきます。
作品の世界に体ごと引き込まれ、深い余韻に浸る物語です。
<こんな人におすすめ>
吉原の女たちの生き様を描いた話を読んでみたい
江戸時代、髪結として生きる女性の姿に興味がある
泉 ゆたかのファン
リンク
ぬこ
すごいなあ〜
彼女たちの「熱」や「匂い」
までも伝わってくるようだ。
のこ
覚悟を決めたからこその強さや
美しさなのかもしれないわね。
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