のこ
こちらはある男性の通夜に集まった
親戚や友人たちを描く物語よ。
ぬこ
ふうん?
故人の思い出話をしたりするのかな。
のこ
そうね。それぞれの目から見た
故人の過去や現在、そして今を生きる
者たちとのつながりを綴っているわ。
ぬこ
なるほど。
年代や立場によっても、「死」に
対する考えなんかも違うよな。
それぞれの思いを見てみたいな。
『死んでいない者』 滝口 悠生 (著) 文春文庫
あらすじ
大往生を遂げた男の通夜に、親戚たちや友人が集まった。子、孫、ひ孫など三十人あまり。
縁者同士の何気ない会話やふるまいが、それぞれに生と死についての思考と記憶を呼び起こす。
通夜に集まる親戚たちは、故人が大往生を遂げたからか、気楽な空気が漂っています。
故人と同じ歳の友人、子供たち、孫たち、そしてひ孫も故人の死を前に、過去に思いを馳せたり、それぞれの年齢や立場で死を感じとり、考えています。
まとめ
蒸発した者、引きこもりの者、未成年で飲酒する者。
問題のある者たちもいますが、彼らは故人を通じてつながっています。
そして問題があることも、ないことも、全ては生きている故なのです。
それは、高い密度を持って「死んでいない」ことを私たちに語りかけてくる、深く大きな物語です。
<こんな人におすすめ>
血のつながり、人との縁について書かれた物語を読んでみたい
ある老人の通夜から「生きる」ことを描いた物語に興味がある
滝口 悠生のファン
リンク
制作動画はこちらからどうぞ。
ぬこ
問題があることも生きているから。
生きているということを強く
実感させられるなあ。
のこ
生きているということ、誰かと
繋がって生きているということを
感じさせてくれる物語ね。
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