こちらはブラック企業に勤める
三人の男性を中心に、そこから
彼らとの様々な関わりを持つ
人物たちを描く物語よ。
何!?ブラック企業とな!?
それは1日でも早く逃げないと!!
逃げることができた者もいるけれど
逃げられず、最悪の結果になった者も。
彼らの人間らしさを取り戻した一瞬が
だれかの人生に影響を与えていくわ。
うおう…
辛そうな話だが、かすかな
希望も見えてきそうだ。
『六畳間のピアノマン』 安藤 祐介 (著) 角川文庫
あらすじ
ブラック企業に入社した大友、夏野、村沢。
休む間もなく営業を続け、朝礼では成果が出ていないと罵倒される。
休みなく働いてきた三人は、ある夜、居酒屋で「人生一美味いビール」を飲む。
人間らしさを取り戻したかのように思えた三人だったが、翌日から上司である上河内の締め付けが、さらにひどくなっていく。
「お前は無駄に飯食ってクソするだけのサンパイ(産業廃棄物)だもんな」「圧倒的につまらねえ人間だな」と罵詈雑言を浴び続けた夏野は首を吊って自殺してしまいます。
その1日前に退職した大友は、上河内に怒鳴り込みますが「そんな弱い人間は生きていけねえよ」と吐き捨てられます。
大友は上河内のパワハラ発言をネットに流し、会社はバッシングの嵐。
しかし大友の気持ちは晴れないのでした。
三人がかつて人生最高のビールを飲んだ居酒屋の店員、ピアノが上手だった夏野を応援していた女子高生、夏野の父、夏野の死に駆けつけた警官、上河内の洗脳がなかなかとけない村沢。
夏野が死んでからの数年間の彼らの人生、夏野のピアノ、最高のビールがつながっていきます。
まとめ
身を切られるような、つらく苦しい経験に、軽やかなピアノの調べとキンキンに冷えたビールが、人々の心の深く、深くに沁みこんでいくのです。
NHKでドラマ化されていたようですね!
うわああああん(இ罒இ)‧º·˚
泣けるううう〜〜
仕事とは、生きるとは何かを
考えさせられる物語ね。
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