のこ
こちらは今の時代から
戦争を振り返る短編小説集よ。
ぬこ
戦争を知る世代が高齢になって
いることもあって
遠い過去になってきているよな。
のこ
そうね。馴染みのない世代が
ほとんどの現代において
戦争をいろんな角度から描いているの。
ぬこ
なるほど。知らない世代でも
戦争についていろんなことを
考えることができそうだな。
『帰郷』 浅田 次郎 (著) 集英社文庫
あらすじ
帰るべき家を失くした帰還兵。ニューギニアで高射砲の修理にあたる職工。
戦地へ赴く前の出来事を語り合う海軍兵。戦争に巻き込まれた人々が語る、戦中、戦後。今の時代だからこそ読んでほしい、反戦小説集。
身寄りもなく、身体を売ってその日を暮らす女と、一人の帰還兵が出会います。
男の口から語られたのは女と同じく、生きる場所と心の支えを失った事実でした。
希望を失った二人が選んだ結末とは。表題「帰郷」ほか、計六篇をおさめた短編集です。
まとめ
戦地で活躍する兵士たち、生死のはざまで起こる出来事、大切な人との別れ、そして何故生きているのかわからないが生きること。そうした、教科書には乗らない、市井の人々が戦争によってどのように人生が変わってしまったのかを描きます。
理不尽な状況に「なぜ」という気持ちが湧き上がり、二度とこんなことを起こしてはならないのだと強く感じます。
今の時代だからこそ、こうして戦争を「感じる」ことが大切なのではないでしょうか。
<こんな人におすすめ>
市井の人々の観点で描かれた戦争の物語を読んでみたい
戦争の時代と現代が巧妙に絡み合った物語に興味がある
浅田 次郎のファン
リンク
ぬこ
戦争 ダメ ゼッタイ!!o(T^T)o
のこ
一人一人が命を持った人間で
あること、そしてその人間同士が
命を奪い合うことの愚かさと悲しみを
改めて感じる物語ね。
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