のこ
こちらは記憶を消すという
都市伝説の怪人「記憶屋」を
めぐるお話よ。
ぬこ
記憶を消す?
いやな記憶を消すのなら
便利な感じだけど。
のこ
そうね。でも、そのいやな
記憶には大切な人物も
関わっていたとしたら…
ぬこ
ええ〜 そいつは大変だろ!!
いったい何の記憶を消すんだ!?
『記憶屋』 織守きょうや (著) 角川ホラー文庫
あらすじ
大学生の遼一は飲み会で一緒になった先輩の杏子に思いを寄せていた。杏子の夜道恐怖症を治そうと一緒に帰ったりしていたが、杏子は都市伝説の怪人「記憶屋」を探し、トラウマになった記憶とともに遼一のことまで忘れてしまう。他にも記憶をなくした人物が遼一のまわりにあらわれて…。
この間まで一緒に歩いて帰った、思いを寄せる相手から「あなたは誰?」と聞かれた遼一は、自分の足許が崩れていくような不安と恐怖におそわれます。記憶を消す「記憶屋」のことを調べるうちに、杏子のほかにも記憶を消されたと思われる人物が現れます。そして遼一自身の記憶さえも…。
まとめ
死にたくなるようなつらい記憶を消すことは悪なのか?読者にそんな疑問を投げかける、恐ろしくもせつない物語です。
<こんな人におすすめ>
『記憶』について考えさせられるような話を読んでみたい
記憶を消すという『記憶屋』とはどんなものか興味がある
織守きょうやのファン
リンク
制作動画はこちらからどうぞ。
ぬこ
うーん 辛い記憶があるのは
いやだけど、それに関わる思い出の中には
好きな人もいたりするし… 悩ましいもんだ。
のこ
どんな「記憶」でも、その出来事が
その人を形成する一部になっていることは
間違いないわ。それを失うことは何を意味するかを
考えさせられる物語ね。
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