こちらは万葉集が事件の
鍵を握るシリーズの
第3弾よ。
今回はどんなことが起こるんだ?
伊香保温泉へ出かけた
伊勢屋の一行は無事に到着
したのだけど、護衛役の
多陽人が別行動を取り、
そのまま消息を絶ってしまうの。
いろんなワザを持っている
多陽人が帰ってこれないなんて。
いったい何があったんだろう?
『くさまくら 万葉集歌解き譚』
篠 綾子 (著) 小学館文庫
あらすじ
万葉集ゆかりの地である伊香保温泉への旅へ行くことになった伊勢屋の一人娘・しづ子、母親の八重、手代の庄助と小僧の助松、そして女中のおせい。
護衛役として、陰陽師の末裔、葛木多陽人が同行する。
無事に一行は到着したが、道中気になることがあったとして多陽人は別行動をとったが、約束の時間になっても戻ってこない。
庄助と助松は多陽人を探しに烏川の上流へと向かうのだが…。
道中、万葉集にちなんだ場所を通り、しづ子によるその歌と意味を聴きながら、伊香保温泉へと到着した一行。
しかし、多陽人は道中で気になることがあったため、確認しに行きたいと申し出ます。
出かけたまま戻らない多陽人を探しに庄助と助松は川を遡りはじめます。
するとあたりに霧が出始めたかと思うと、なんと白い虹が出現します。
霧が晴れると、そこにはないはずの村があらわれて…。
まとめ
地元の村人によれば何もないはずの場所に出現する村。
少々言葉遣いに違和感のあるこの村の民の喋り方。
「ここへやってきた人はもう戻れない」という言葉の意味。
そして多陽人が囚われた理由とは。
謎が謎を呼ぶ伊香保温泉の旅。謎の鍵はやはり万葉集の歌が握っているのです。
歌の世界に引き込まれ、その真実に驚くお江戸エンタメ小説です。
<こんな人におすすめ>
万葉集についての知識を得ることができ、かつミステリー要素のある時代小説を読んでみたい
『万葉集謎解き譚』シリーズのファン
篠 綾子のファン
今回はあるはずのない村が
登場したりして、これまた
深まる謎にワクワクしちゃうな!
様々な条件が重なって生まれた謎。
万葉集がどんな風に絡んで、真実が
明らかになるのかも見所ね。
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