こちらは傲岸不遜な『銘』探偵の
メルカトルが活躍するミステリーよ。
ああ、あのめっちゃ頭が切れるが
正義とか倫理感とかと無縁な
カンジのね。
今回はある人気女性作家に
送られてきた脅迫状をめぐり
推理を働かせるわ。
ほほう。メルカトルがどんな風に対応し、
推理を働かせるのか気になるな!
『メルカトル悪人狩り』麻耶雄嵩 (著)講談社ノベルス
あらすじ
傲岸不遜な「銘」探偵・メルカトル鮎。
そんな彼の元に、有名な女性作家から調査依頼が。
まるで殺人へのカウントダウンを示唆するように、トランプのカードが毎日1枚ずつ届くのだという。
リゾートホテルに仕事場を変えたという作家のもとへ訪れた、メルと助手の作家・美袋は、不審な者が侵入してこないか見張ることにしたのだが…。
人気美人作家に届いたトランプの謎
文学賞に何度もノミネートされたことのある人気美人作家・鵠沼美崎は、何者かに命を狙われているかもしれない、とメルのもとへとやってきました。
カウントダウンをするように一枚ずつトランプのカードが送られてきており、先日仕事場をホテルに移したのですが、そこにも送られてきたのです。
そこでメルと美袋は、美崎の滞在するホテルに訪れ部屋の様子をチェック。
なぜかメルは夕食時にワインを飲んで酔い、美袋が寝ずの番をしてリビング全体を見張ることに。
多少うつらうつらしつつも、異常なく朝を迎えた美袋の耳に聞こえてきたのは、救急車のサイレンの音だったのです…。
まとめ
いつもと様子が異なり、人道的な発言をし、ワインを飲んでさっさと寝てしまうという不可解な行動をするメル。
しかし、その行動には必ず理由があり、「ちょっとソレどうなのよ!」と突っ込みたくなるようなものも。
結果として事件を呼ぶことにつながったりもするのですが、メル本人は「それがどうした」と言わんばかり。
こんなにも頭が切れて「悪い」探偵はなかなかいないのでは。
その強烈な個性がクセになるミステリです。
<こんな人におすすめ>
傲岸不遜な名探偵が活躍するミステリを読んでみたい
「メルカトル」シリーズのファン
麻耶雄嵩のファン
今回もやってくれたな!
なんちゅう探偵なんだ!!
今までにない個性、そして意外性のある結末。
その傍若無人ぶりと切れ味抜群な推理が
クセになるミステリね。
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