こちらは探偵事務所に
やってきた依頼人とそれを
調査する所長や調査員をめぐる
トラブルを描くミステリーよ。
おっ!この著者は毎回
衝撃的なイヤミスを繰り出してくるよな。
今回は探偵事務所?どんなトラブルが
起こるんだ?
学生時代の友人や、思いを寄せていた
女性の娘の居場所を知りたい、といった
依頼を受け報告をするのだけど…。
次第に事務所の人間にまで被害が
及んで行くのよ。
ええっ!?まさか死…
いやいやそんなことは…(゚o゚;;
と、とにかく読んでみよう!
『初恋さがし』 真梨幸子 (著) 新潮文庫
あらすじ
JR高田馬場駅から徒歩五分。
早稲田通り沿いの雑居ビル四階にあるミツコ調査事務所には様々な依頼人がやってくる。
末期ガンとなり、幼馴染と連絡を取りたい女性。
自分が住んでいた部屋に現在住んでいる人物の素性と素行を調べてほしいという女性。
ウェブ百科事典に書かれたことが事実になる、と主張する女性。
所長である光子は優秀なスタッフや使えないバイトを駆使して調査を進めるが、光子自身もトラブルに巻き込まれてしまう。
依頼人の調査でトラブルに巻き込まれ…
初恋の人を探す依頼人が実はストーカーだった、という話がいくつも発生したため、依頼人を慎重に見極める所長の光子。
依頼人の要望に応え、優秀な調査スタッフの力を借りながら、結果を報告していきます。
しかし、その功績は思わぬ被害を生み出すのです。ウェブ百科事典に自分のページが作られていて、そこに書かれた内容が実際に起こる、という女性。
光子がそのページを見ると、依頼者の死体がミツコ調査事務所内の書庫から発見される、という記載が。
恐る恐る書庫のドアを開けた光子が目にしたものとは。
まとめ
中盤で一度収束したかのように見えながらも、そこから意外な人物たちの意外な素性・素行が出るわ出るわ…。
なんども「は?」「え?」となりながらもページをめくる手が止まりません。「誰が」「何の目的で」「何をした」のかが多方向から絡まり合い、悪意と悪行とは何なのか、もはやわからなくなってきます。
常識や固定観念を破壊し、混沌とするおもしろさを堪能できる、満足度の高いイヤミスです。
<こんな人におすすめ>
依頼人の黒い部分を描いた調査事務所の物語に興味がある
毒が毒を呼ぶ、悪意が絡まり合うイヤミスを読んでみたい
真梨幸子のファン
ひえええええー((((;゚Д゚)))ガクガクガクブルブルブル
予想外の角度からやってくる悪意と
真実に震えが止まらないぜ…
悪意や常識の概念を覆されるような
混沌とした世界を楽しめる物語ね。
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