こちらは江戸で縁切り状の代書を
行うお糸と依頼者たちを描く
『お江戸縁切り帖』シリーズ第三弾よ。
いいねえ。縁切り屋にどんな
客がやってくるのかも気になるが
糸へ思いを寄せている熊蔵との
関係はどうなるんだ?
糸は、熊蔵のことはいい人だなと
思っているようよ。でもお救い所で
病人を見る医師、銀太のことが少しずつ
気になっていくの。
うわあああ そういう展開?
糸は愛とか恋とかの気持ちに
ちょっと鈍い感じだし、いったい
どうなっちゃうんだ!?
『恋ごろも お江戸縁切り帖』泉 ゆたか (著)集英社文庫
あらすじ
大火災に見舞われた江戸の町では少しずつ活気を取り戻しているかのように見えたが、春の訪れとともに疫病が流行りだした。
縁切り屋の仕事もさっぱり入らなくなった糸は、奈々とともに小石川療養所へ。
多くの人が寝込んでいるお救い所で手伝いをしようというのだ。
しかし、そこで医師として病人を看ていたのは隣人・イネの息子であり、彼女と縁切りをした銀太だった。
イネに気兼ねしながらも銀太の誠実な人柄に惹かれていく糸。
まっすぐに自分へ思いをむけてくれる熊蔵との間で糸の心は揺れ動く。
医師として、人としての銀太に惹かれていく糸
糸や奈々を快く迎えてくれた銀太。
糸は洗濯や水汲み、掃除をし、奈々はお救い所で伏せっている親の子供らとともに畑を作ったり、いっしょに遊んだりします。
病気がうつらぬよう、さり気なく子供たちを離し、たっぷりと体を動かせて、たくさん食べさせる。
銀太は病気を寄せ付けないよう子供たちに配慮しているのです。
しかしお救い所に困った人物が現れます。
それは、疫病は神の祟りであり、狐のお面を被って踊れば治ると主張し、医者が治したかのように主張するのはやめろ、と言うお葉という名の女性。
そんなお葉に対し、銀太が取った対応とは。
まとめ
疫病で苦しむ弾いと他人の中に響き渡る元気な子供達の声はどこかホッとさせるものがあります。
また祈りで病が治る、というのも、すがるものが人によってそれぞれにあるのだということを感じさせます。
お救い所で生まれた糸の思い。
そして糸に思いを寄せる、これまたいい男の熊蔵。
今後の展開がどうにも気になるシリーズ第三弾。
<こんな人におすすめ>
人との縁を切る仕事をする女性の恋模様と江戸の人情を描いた物語を読んでみたい
『お江戸縁切り帖』シリーズのファン
泉 ゆたかのファン
なんだこの終わり方は!!
次巻を買わずにはいられないぞー!!
熊蔵ーーーー!!
糸は自分自身の幸せが
まだよく見えていないのかも
しれないわね。今後の展開に
目が離せないわ。
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