こちらはNYの大手弁護士事務所で
働く若き女性弁護士が男社会での
ルールに次第に染まっていく、
というお話よ。
男社会?セクハラとか?
NYの弁護士なんてそういうの
もっとも気を使っていそうな
イメージだけども。
ところがハードな仕事環境で
プライドや欲望が渦巻いているの。
真面目な女性弁護士のアレックスも
少しずつその環境に侵されていくわ。
わあ〜 なんかすごいことに
なりそうだな。NYの弁護士の
働きぶりっても気になるところだ。
『ボーイズクラブの掟 』
エリカ カッツ (著), 関 麻衣子 (翻訳) ハヤカワ・ミステリ文庫
あらすじ
マンハッタンの五番街にある大手法律事務所、クラスコ&フィッチで働く新人弁護士のアレックス。
花形部門であるM&Aに採用される。
真面目で実直なアレックスだが、過重労働や組織の腐敗、不倫やセクハラなど男社会のルールに染まっていく。
組織の中で女性として戦う姿を描くサスペンス。
華やかでハードな弁護士の世界
大手法律事務所で働くアレックスは、大きな金額を動かす花形部門のM&Aに引き抜かれます。
上司や顧客の際どいジョークや仕草をさらりとかわしたり、相手に失礼にならないよう、気をつけて振舞っています。
一流レストランでの接待やパーティーに心浮き立ち、昼も夜も休日もひっきりなしに入るメールをチェックし、会社に泊まることもしばしば。
そんなアレックスは同棲している恋人・サムとの関係も次第にぎくしゃくしてしまいます。
社内では女を武器にしてのし上がったと噂され、疲れた体を奮い立たせるために友人のコカインを分けてもらうなど、男社会のルールに染まっていくアレックス。
しかし、あるパーティーの帰りに起こった衝撃的な出来事で彼女は苦しみ、そしてひとつの決断をするのです。
まとめ
これってNYの一流法律事務所での出来事なの!?と思わず叫んでしまいそうな彼らの価値観と仕事ぶりに驚かずにはいられません。
職場における女性の地位、というものが単なる飾りなのでは?と思ってしまいます。
プライドと欲望のるつぼに放り込まれたアレックスは、その空気にはとても染まりそうにもなかったのに、真面目さゆえ頑張り、次第に感覚が麻痺していったのです。
その呪縛から放たれた時、またアレックスは新たな目標を胸に、闘いはじめるのです。
<こんな人におすすめ>
NYで活躍しながらも様々なトラブルに巻き込まれる女新人弁護士の話に興味がある
男性優位な社会で自分自身を守りながら戦う女性を描いた話を読んでみたい
NYでトップクラスの弁護士の仕事ぶりはどのようなものなのかを知りたい
なにこれ(ll゚Д゚)怖ァ・・
NYの一流弁護士事務所って
こんなにブラックなの…?
日本の某広告代理店で起こった
女性社員の過労死事件を彷彿とさせるな。
真面目な主人公が環境に染まっていくところは
見ていて痛々しいほど。でも傷つきながらも
やるべきことを見出し、一歩踏み出していくその
勇気にエールを送りたくなる物語ね。
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