こちらは老舗の醤油蔵の
跡を継ぐことを決意した女性の
人生を描いた物語よ。
ほほう!老舗の醤油蔵か。
苦労したり結婚したりと
主人公が成長していく朝ドラみたいな
雰囲気なのかな?
主人公・銀花と両親は別の場所で
暮らしていたのだけれど、父親の実家の
蔵を継ぐことになり越してきたの。
祖母にあたる多鶴子と父の関係や
問題を抱えた母親と銀花のやりとり、
そして一族の秘密など様々な問題が
出てくるの。
なるほど。遠田作品だけに
結構ヘビーな家族問題なのかなあ。
銀花がどう乗り越えていくか、楽しみだぜ。
『銀花の蔵』遠田 潤子 (著) 新潮文庫
あらすじ
1968年夏。
大阪万博を再来年に控えたこの年、小学四年生の銀花は父の実家である老舗の醤油蔵で暮らすことになった。
何とか馴染もうと頑張る銀花だが、母の盗癖や蔵を切り盛りする祖母と父の不仲、そして父の年の離れた妹からぶつけられる言葉に思い悩む。
やがて蔵を継ぐことを決意した銀花は祖母が隠してきた一族の過去を知る。
老舗の醤油蔵での暮らしと家族への思い
絵描きをしていた父が実家の醤油蔵を継ぐことになり、小学四年生の銀花は父、母とともに引っ越します。
祖父亡き後、祖母の多鶴子が中心となり蔵と家をまわしています。
厳しく、しっかり者の多鶴子と、銀花の父・尚孝はあまり会話をすることはありません。
美しく、料理上手でおっとりとしている母・美乃里には盗癖があり、そのため銀花はお店に謝りに行ったことが何度もあります。
おいしい料理を作り、見とれるような笑顔を見せる美乃里に、嬉しい気持ちと憎いような気持ちが複雑に混ざる銀花。
ある日、当主だけに見えるという座敷童を蔵で見かけた銀花。
その報告を耳にし、様々な反応を見せる一族や杜氏の面々。
しかし銀花の叔母にあたる美少女・桜子から「あんたに見えるわけないやん」と言われます。
父と銀花は血がつながっていないのだから、と…。
まとめ
祖母、母、そして銀花の、醤油蔵でのそれぞれの人生を描きます。
主人公の銀花は父と母を愛し、また彼らをフォローしつつ、人生の伴侶を見つけ、蔵の維持と繁栄、そして家族の絆を深めていきます。
苦しいことがあっても立ち続ける銀花の支えとなるものは家族を愛し愛されること、その日々の礎となる料理だったのかもしれません。
感動の涙があふれて止まらなくなる物語です。
<こんな人におすすめ>
家業の醤油蔵を支え続ける女性の半生を描く物語に興味がある
親への複雑な感情や自らの出生について悩みながらも自分の家族を作り上げていく物語を読んでみたい
遠田 潤子のファン
おおおおおおお
感動の涙がとまらないぃぃ。゚(゚இωஇ゚)゚。
銀花、いろいろあったけど素晴らしい
人生だ!!
銀花の挫けずに立ち続ける
強さの支えとなるものは、家族への
愛なのかもしれないわね。
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