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イラストブックレビュー

理解できない部分もあるけど、いるだけで安心する。それが家族ってヤツなのかも。

『家族シアター』辻村 深月 (著) のイラストブックレビューです。真面目な姉をイケてないと感じている妹、姉はバンドの追っかけ、弟はアイドルおたくと趣味で反発し合う姉弟、息子とうまく話ができない父。時にうっとうしくて、やっぱり大切な「家族」の存在を描いた7編の短編集。
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死の淵から戻ってきたら、人生をやり直せるのか

『希望病棟』垣谷 美雨 (著)のイラストブックレビューです。二十九歳の女医、黒田摩周湖は、中庭で拾った聴診器を使うと患者の「心の声」が聞こえてきた。この聴診器を使うことで、自分の担当する末期癌患者の生い立ちや現況、そしてその思いを聞いた摩周湖だが…。
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若者を食い物にする奴らを許すな!

『西一番街ブラックバイト 池袋ウエストゲートパークXII』石田 衣良 (著) のイラストブックレビューです。池袋の雑居ビルの屋上から、一人の若者が身を投げ、自殺を図った。彼は急成長している飲食チェーン店の従業員。彼は一命をとりとめたが、次の犠牲者が発生する。
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昭和の名探偵が挑む 密室ミステリ集

『神津恭介、密室に挑む―神津恭介傑作セレクション〈1〉』高木 彬光 (著)のイラストブックレビューです。名探偵、神津恭介が密室の謎に挑む。鍵のかかった部屋の外に残された犯人の足跡、四次元からの殺人を予告する男。難解な謎を見事に解き明かす六つの短編を収録。
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洋服たちを通してそれぞれが抱える傷を乗りこえていく

『クローゼット』千早 茜 (著)のイラストブックレビューです。男性だが美しい服が好きな芳は、幼い頃に傷ついた過去がある。服飾美術館で洋服の補修をする纒子もまた、幼い頃の事件がきっかけで男性恐怖症を抱えている。そんな二人は遠い昔の記憶の中でつながっていた。
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自らつくりあげた孤独に呼応する人間を求めて

『左目に映る星』奥田 亜希子 (著)のイラストブックレビューです。左目の視力が弱く、乱視も入っている26歳の早季子は、嫌なことがあると自然と良く見える右目を閉じ、ぼんやりとした世界を見るようにしている。小学校の同級生、吉住君と同じ癖を持つ宮内とアイドルのライブに行くことになるのだが。
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それぞれが見つけた幸せと心に残る味

『花だより みをつくし料理帖 特別巻』髙田郁 (著)のイラストブックレビューです。江戸時代、料理人として奮闘する姿を描いた「澪つくし」シリーズの番外編。大坂に戻ったのち、文政五年(1822年)春から翌年初午にかけての物語。
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この上なく心地よい 女四人の共同生活

『あの家に暮らす四人の女』三浦 しをん (著)のイラストブックレビューです。三十七歳独身の刺繍作家、佐知は、杉並の古びた洋館に住んでいる。同居人は佐知の母親・鶴代、佐知の友人・雪乃、その後輩・多恵美。女が四人で暮らす日々は、笑いと珍事に溢れている。
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今だからこそ求められるコミュニケーションとは

『なぜ、あなたの話は響かないのか』蔭山洋介 (著)のイラストブックレビューです。表面的なスキルだけではもう通用しない。「論理的な話し方」よりも、「雑談力」よりも大切な、相手の心を動かすコミュニケーションの秘密とは。
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「反省以前」の非行少年の犯罪を防ぐために

『ケーキの切れない非行少年たち』宮口 幸治 (著) のイラストブックレビューです。児童精神科医である著者が出会った、多くの非行少年たち。彼らから見える世界は驚くほどに歪んでいる。