イラストブックレビュー

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やわらかく、あたたかな目線で綴られる猫エッセイ

『今日も一日きみを見てた』角田 光代 (著)のイラストブックレビューです。サイバラ家で生まれ、生後3ヶ月でやってきたアメリカンショートヘアのトトは、粘り強く慎重派で、運動音痴。猫にはなじみがなかった著者が、猫と暮らすことで感じる喜びを瑞々しい筆致で綴る珠玉の猫エッセイ。
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菓子職人たちの熱い思いが少女の夢を包み込む

『望月のうさぎ―江戸菓子舗照月堂』篠 綾子 (著) のイラストブックレビューです。七つのときに両親を家事で亡くし、十離れた兄は行方知れずとなったなつめは尼僧・了然尼とともに、京を離れ江戸で暮らしている。十五歳になったなつめは、神社で出会った老人との会話から、ずっと食べたいと思っていた家族との思い出の餅菓子へとつながっていく。
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新しく何かをはじめたくなってくる、ワクワクの物語

『幹事のアッコちゃん』 柚木 麻子 (著)のイラストブックレビューです。妙に冷めている若手男性社員に自分が企画した忘年会に4日間参加させ、仕事に行き詰まりプライベートでも心配事を抱える「永遠の部下」澤田美智子には自分の習い事に5日間付き合わせる。今日も頼れるアッコちゃんは皆によりよく生きるヒントを与え続ける。
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素材を吟味し丁寧に作られた、体をつくる「日々のめし」

『一膳めし屋丸九』 中島久枝 (著)のイラストブックレビューです。日本橋北詰の魚河岸のほど近くにある一膳めし屋「丸久」は、河岸で働くものやうまいものを知るものたちに愛される店。うまい汁とめし、そしてほんの少しの甘いものを出すこの店で起こる、暖かい江戸の物語。
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人と人がやさしく、ゆるやかにつながる都会の夜

『おやすみ、東京』 吉田 篤弘 (著)のイラストブックレビューです。映画会社で小道具の調達をしているミツキは、深夜に「果物のびわ」を朝九時までに探すように言われ、夜のタクシー「ブラックバード」の運転手、松井に協力を求め、夜の街を探し回る。
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100年に1度の再開発で新宿の街が生まれ変わる

『新宿の逆襲』市川 宏雄 (著) のイラストブックレビューです。1日に350万人の乗客数というギネス世界惟一の駅が存在する新宿。「100年に1度」という大規模な開発が始まり、その姿は大きく変わろうとしています。そんな新宿という街の成り立ちから現在までのあゆみ、そして開発の内容の詳細、予測される人の流れなどを解説。
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江戸での商売、突破口は見つけられるのか

『あきない世傳 金と銀(七) 碧流篇』高田 郁 (著)のイラストブックレビューです。大坂天満の呉服商「五十鈴屋」の七代目店主となった幸は、江戸に念願の店を出した。考え方や好みが異なる江戸で、どのように売っていくのか。奉公人たちとともに血を絞る幸の奮闘を描く。
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煌びやかなショーや会見の舞台裏

『東京會舘とわたし 下 新館 』辻村 深月 (著)のイラストブックレビューです。東京會舘は、井上靖や三島由紀夫らの小説に描かれ、越路吹雪は多忙ながらも會舘でのショーには出演していた。70年代はじめに改装、平成では震災の夜、帰れない人々を受け入れた。その翌年には、万感の思いで直木賞受賞会見に臨む作家がいた。
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溢れる才能とロック魂を持つ少女が進む道とは

『疾風ガール』誉田 哲也 (著) のイラストブックレビューです。アマチュアロックバンド「ペルソナ・パラノイア」のギタリスト、柏木夏美・19歳。人目を惹くルックスと、天才的なギターの腕前を持つ。バンドの人気も絶頂となっていたある日、ボーカルの城戸薫が自殺。なつみは本当の薫を見つけるために旅に出る。
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陸軍特技兵=コックは戦闘と炊事、謎解きもこなす

『戦場のコックたち』深緑 野分 (著)のイラストブックレビューです。1944年の初夏、合衆国陸軍の特技兵(コック)で19歳のティムは、ノルマンディー降下作戦で初陣を果たす。戦闘に向かい、炊事もこなすティムの周辺にちょっとした謎が起こる。個性豊かな仲間たちと協力しながら戦場へ向かい、そして謎を解く。