小説・人文

イラストブックレビュー

ゆらゆらと揺れる水面の下で暮らすような

『水声』川上 弘美 (著)のイラストブックレビューです。1996年、わたしと弟の陵はこの家に二人で戻ってきた。ママが死んだ部屋と、南京錠をかけた部屋のある古い家に。夢に現れたママに、わたしは呼びかける。「ママはどうしてパパと暮らしていたの」。
イラストブックレビュー

親子?友達?大好きで大切。

『ロボット・イン・ザ・ガーデン』デボラ インストール (著)のイラストブックレビューです。ある朝ベンは自宅の庭で壊れかけのロボット・タングを見つける。タングを直すため、タングの製作者を探そうと二人で旅に出る。
イラストブックレビュー

「おっぱい」につまったママの困難と喜び

『おっぱい先生』泉ゆたか(著) のイラストブックレビューです。おっぱいの悩みを抱えた母親たち。「おっぱい先生」こと律子は、そんな母親たちのこわばった心と体をやさしくほぐしていく。
イラストブックレビュー制作動画

夫が遺したのは誰の骨なのか

『夫の骨』矢樹純 (著)のイラストブックレビュー制作動画です。その遺品を整理するうち、私は小さな桐箱の中に乳児の骨を見つける。夫の死は本当に事故だったのか、その骨は誰の子のものなのか。家族の“軋み”を鋭く捉えた九編。
イラストブックレビュー

その距離感が心地良い 男四人旅

『敬語で旅する四人の男』麻宮 ゆり子 (著) のイラストブックレビューです。友人でもなく、仲良しでもないのになぜか一緒に旅に出る4人の男たちの、付かず離れずな距離感が心地よい連作短編集。
イラストブックレビュー

異世界へ連れていかれる 不思議でクセになる物語

『蟋蟀』栗田 有起 (著)のイラストブックレビューです。馬、河童、蟋蟀、猫など様々な生き物をモチーフに、日常と非日常の境界線を描く、読めば読むほどクセになる11の物語。
イラストブックレビュー

その大きな流れの中で自我を持ち続けることができるか

『R帝国』中村 文則 (著)のブックレビューです。朝起きるとB国との戦争がはじまっていた。国家を支配する絶対的な存在である『党』と、謎の組織『L』。彼らは戦争に、そして国の運営にどう関わっているのか。物語が行き着く世界の真実とは。
イラストブックレビュー

命の重さはどうやって決まるの?

『私の命はあなたの命より軽い』近藤 史恵 (著)のイラストブックレビューです。はじめての出産を控えた遼子は、大阪の実家で里帰り出産することに。帰ってみると家族の様子がどこかおかしい。一体、家族に何が起こったのか。
イラストブックレビュー

人生と落語は深まるほどに味が出る

『こっちへお入り』平 安寿子 (著)のイラストブックレビューです。三十三歳、独身OLの江利は、ふとしたきっかけで始めた素人落語の世界にのめり込んでいく。落語を通して成長していく女性の物語。
イラストブックレビュー

何者でもない私は、かけがえのない私

『田舎の紳士服店のモデルの妻』宮下 奈都 (著)のイラストブックレビューです。東京から夫の田舎に移り住むことになった梨々子。田舎行きに戸惑い、夫とすれ違い…。三十歳から四十歳の女性の十年間を描く。