歴史・時代小説

イラストブックレビュー

自分の居場所を「作る」と決意した娘の物語

『跡とり娘 小間もの丸藤看板姉妹』宮本紀子 (著)のイラストブックレビューです。江戸は日本橋伊勢町の小間物商「丸藤」は紅やおしろい、櫛やかんざしを売る大店。「丸藤」には二人の娘がおり、幼い頃病弱であったために品川で暮らしていた姉の里久が戻ってきた。
イラストブックレビュー

眠りに現れるのは心に刺さって抜けない棘

『猫まくら 眠り医者ぐっすり庵』泉 ゆたか (著) のイラストブックレビューです 。茶問屋の娘として育った藍は、相次いで両親を亡くし、眠れぬ日々が続いていた。ある時、藍は猫のねうに導かれ古びた小屋にたどり着くとそこには身体を丸めて眠っている兄の姿が。そして兄とともに眠れない人々を看る養生所を開くことになったのだが。
イラストブックレビュー

仕事が、悲しみに沈んだ心を救ってくれる

『あきない世傳 金と銀(六) 本流篇』髙田郁 (著)のイラストブックレビューです。大坂天満で呉服商を営む「五鈴屋」は幾多の危機を乗り越え、江戸店出店への準備を進めていた。そんな中、六代目店主の智蔵が病に倒れてしまう。女房の幸は智蔵との約束を果たすべく、立ちあがった。
イラストブックレビュー

町のトラブルを解決するのはお気楽な遊び人

『まんまこと (文春文庫) まんまことシリーズ 1』畠中 恵 (著)のイラストブックレビューです。江戸は神田。町中で揉め事が起こると、町名主が裁定を行う。町でも有名なお気楽ものであり、町名主の跡取り息子である麻之助が、父の代理として揉め事を裁定することになったのだが。
イラストブックレビュー

新たな船出を迎えるなつめが向かう先とは

『宝の船 江戸菓子舗照月堂』篠綾子 (著) のイラストブックレビューです。落合に寺を建てることになった了然尼に付き添うため、菓子舗松月堂を辞めることを決意したなつめ。一方、精進を続ける松月堂だが、その菓子の価値に乗り、奪おうとする不穏な影がちらつく。
イラストブックレビュー

ひょっとしてあなたも猫に操られているかも?

『猫の傀儡(くぐつ) 』西條 奈加 (著)のイラストブックレビューです。猫が多く暮らし「猫町」と呼ばれる米町。この町には人間を遣い、操り、思うように動かす「傀儡師」と呼ばれる猫がいる。傀儡師となった猫のミスジは、傀儡の人間を連れ出し、江戸の町のトラブルを解決していく。
イラストブックレビュー

髪から伝わる女たちの体温と生き様

『髪結百花』泉 ゆたか (著)のイラストブックレビューです。遊女に夫を寝取られ離縁した梅は、実家に戻り髪結である母の仕事を手伝いはじめる。花魁の紀ノ川や禿の少女タエ、そして吉原で働く女たちとのやりとりから、髪結としての自信と喜びを取り戻していく。
イラストブックレビュー

「おおあたり」はちょっぴりほろ苦いものもある

『おおあたり』畠中 恵 (著)のイラストブックレビューです。貧乏神の金次が太った男からもらった富札が何と百両以上の大当たり。噂を聞きつけた長屋の者が、近所に酒や料理をふるまえ、と言ってくる。おまけに富札が偽物である疑いも出てきて…。
イラストブックレビュー

人の生死と恋ごころはままならぬもので…

『ひとめぼれ』畠中 恵 (著) のイラストブックレビューです。江戸の町名主の跡取り息子、麻之助はお気楽を身上としているが、次から次へとやっかいごとが舞い込んでくる。このところ、幼なじみで、同心の容姿でもある真面目な男・吉五郎の様子がおかしい。
イラストブックレビュー

人の転機に訪れる「まったなし」の瞬間

『まったなし』畠中 恵 (著)のイラストブックレビューです。いくらか元気を取り戻してきたものの、いまだ妻を亡くした悲しみが癒えぬ町名主の跡取り、麻之助。父の後を継ぎ、すでに別の町の町名主として働く、幼なじみの清十郎のもとへ結婚の話が舞い込む。