歴史・時代小説

イラストブックレビュー

江戸での商売、突破口は見つけられるのか

『あきない世傳 金と銀(七) 碧流篇』高田 郁 (著)のイラストブックレビューです。大坂天満の呉服商「五十鈴屋」の七代目店主となった幸は、江戸に念願の店を出した。考え方や好みが異なる江戸で、どのように売っていくのか。奉公人たちとともに血を絞る幸の奮闘を描く。
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人ならざるもののままならぬ思い

『あんじゅう 三島屋変調百物語事続』宮部 みゆき (著) のイラストブックレビューです。叔父である三島屋伊兵衛の提案で、一度に一人ずつ、百物語の聞き集めを行い、その聞き役をするように言われた姪のおちか。ある事件がもとで心を閉ざしていたおちかだが、話を聞くうちに、少しずつ心がほぐれていく。
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始末をつけるのは借金と叶わなかった妹の恋心

『始末屋』宮本 紀子 (著) のイラストブックレビューです。吉原で、客から借金を取立てる始末屋「だるま屋」で働く直次郎は、花魁・真鶴から依頼を受ける。妹分・花菊の首を絞めて逃げた男を探し出し、百両を取り立ててほしいと言うのだが。
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人と自分の業・運命を「聞く」ことで受け入れる

『おそろし 三島屋変調百物語事始』 宮部 みゆき (著) のイラストブックレビューです。17歳のおちかは、江戸で袋物屋を営む叔父夫婦のもとに身を寄せていた。ある事情から他人に心を開かず、生家にも戻れないおちかに、叔父の伊兵衛は客の対応をまかせることに。
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大事な「家族」の悩みを解決。江戸の“けもの医”物語。

『お江戸けもの医 毛玉堂』泉 ゆたか (著) のイラストブックレビューです。腕は確かだが無愛想なけもの医者、凌雲と、しっかりもののお美津の夫婦が営むけもの専門の養生所「毛玉堂」には、今日も問題を抱えた動物たちがやってくる。
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大奥最後に残ったのは女たちの矜持

『残り者』朝井 まかて (著) のイラストブックレビューです。幕末、徳川家に江戸城の明け渡しが命じられる。女中たちが我先にと脱出しようとする中、大奥にとどまった「残り者」がいた。彼女たち五人の、それぞれの目的と思惑とは。音を立てて歴史が動いていく瞬間に立ち会った女性たちの矜持を描く。
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江戸の世の「まこと」を語るのは姫様人形!?

『まことの華姫』畠中 恵 (著)のイラストブックレビューです 。江戸は両国の見世物小屋で、姫様人形のお華をしゃべらせる話芸をしている芸人の月草。真実を語るという噂から、まことを知りたいと願う人々が訪れる。
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日本と日本人における「天皇」の存在とは

『落陽』 朝井 まかて (著) のイラストブックレビューです。明治天皇崩御直後、渋沢栄一ら東京の財界人たちは神宮造営を計画。一方で帝国大学農科大学の本郷は「東京に神宮林にふさわしい森を造るのは不可能」と反論。東都タイムスの記者、瀬尾亮一は同僚と取材するうちに「明治天皇」という存在について思いを巡らせていく。
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それぞれの蒔いた種が大きな実りとなっていく

『あきない世傳 金と銀(十) 合流篇』高田郁 (著) のイラストブックレビューです。呉服仲間を追われ、呉服を商うことができず、安価な太物のみを扱う五鈴屋江戸本店。江戸の町に木綿の橋を架けたい。店主・幸と奉公人、そして型付師、型彫師たちがその願いを胸に一丸となって取り組む。
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悪意と不満が膨張し、破裂寸前のパリの人々を描く

『パリ警察1768』真梨幸子 (著)のイラストブックレビューです 。1768年のパリ。革命が起こる前、悪名高き佐渡公爵が若い女性を陵辱する事件が発生。サドの監視役であるパリ警察のマレーは、その醜聞を揉み消すよう命じられる。一方、セーヌ川で女性の惨殺死体が発見される。