『ハーバードの個性学入門』
トッド ローズ (著) ハヤカワ・ノンフィクション文庫
概要
身長、体重、成績、年収。あらゆることを「平均」と比べ、私たちは判断している。しかし「平均」は間違える。「平均」を重視することで個人の才能や知性や性格などが覆い隠されてしまうのだ。本書では「平均」の考え方が生まれた経緯、「個性」の原理から「個性」を重視していく社会について提言する。
「平均」が生まれた経緯とその有効性
1800年代後半、産業革命により工業が発展。多くの従業員を雇って効果的に作業するために「標準化」を行いました。「標準」により近い行動を取れる人物が優秀とされたのです。また、個人の能力を見る場合、特性というのは必ずしも有効ではありません。「積極的」という特性一つを取ってみても、状況や相手によって積極的な場合とそうでない場合があるからです。
まとめ
複雑な要素が絡み合う「個性」ですが、逆に色々な可能性を持っている、とも言えます。誰もが自分だけが進む道を選び、進んでいくこと、そしてそれを認め、多くの道を用意することが大切なのだということを教えてくれる一冊です。
<こんな人におすすめ>
平均の概念がどのように生まれ、使われてきたのかを知りたい
個性学とはどのようなものなのかを知りたい
個性が生かされた世界がどのようになっていくのか興味がある
本やイラストレビューが気に入っていただけたらポチッとお願いします。
コメント