『あなたは、誰かの大切な人』 原田 マハ (著) 講談社文庫
あらすじ
家族と、恋人と、そして友だちと、きっとつながっている。それを感じられる幸せが、今の自分だからこそ、ある。30〜60代の独身女性が、心と心がつながる喜びを感じる短編集。
複雑な思いを抱える咲子が訪れた、バラガン邸とは
咲子はメキシコのルイス・バラガン邸を訪れました。かつての仕事のパートナー・青柳が、自分の視力が失われる前にぜひ見てみたい、と言っていたからです。仕事上での良いパートナーであり、お互い病を持つ身でもあり。
複雑な咲子の気持ちを吹き飛ばすように、バラガン邸の鮮やかなカラーと各部屋の美しい空間が目に入ります。そして咲子はまた歩きはじめるのです。
まとめ
日本やメキシコ、トルコなど舞台も様々です。その情景描写の美しさと、主人公の心情がマッチしていて、美しい絵を眺めているような、そんな気持ちになります。
様々な人生経験を積んだ女性たちにも奥行きがあり、読む者に深い印象を与えます。そうした女性というのは、いくら眺めても飽きのこない名画のようなものなのかもしれません。
<こんな人におすすめ>
30~50代の(独身)女性。
外国の景色と人生の出来事の組み合わせが美しい情景が好き。
原田マハのファン。
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