のこ
こちらは人間を操る猫の
「傀儡師」を描くお話よ。
ぬこ
なぬ!?人間を操るだと!?
俺もそのテクニックを知りたいぞ!
のこ
舞台は江戸。傀儡は指名制。
なるためには様々な修行が必要な
ようよ。
ぬこ
むうう。江戸時代なのか…
現代にその技術を引き継ぐ猫は
いないのだろうか…
『猫の傀儡(くぐつ) 』 西條 奈加 (著) 光文社文庫
あらすじ
猫が多く暮らし「猫町」と呼ばれる米町。
この町には人間を遣い、操り、思うように動かす「傀儡師」と呼ばれる猫がいる。
野良猫のミスジは、先代の後を継ぎ、新たに傀儡師に。
傀儡の人間、狂言作者の阿次郎を連れ出し、江戸の町のトラブルを解決していく。
人を操る猫「傀儡師」となった野良猫のミスジ
失踪した先代・順松の後を継ぎ、傀儡師となったミスジのもとに入った依頼は、履物屋の飼い猫からで、花盗人の疑いを晴らしてほしい、というもの。
人間を使って解決しようとミスジは阿次郎のもとへやってきます。
傀儡には条件があり「暇であること」「察しと勘が良いこと」「若い猫並みの数奇心を持ち合わせていること」「何よりも猫が好きなこと」と、この四つの条件全てを満たしていなければなりません。
昼間からゴロゴロしている阿次郎はまさにぴったり。
少々不安を感じたミスジですが、阿次郎は思いもよらぬ勘の良さと推理力で猫界のみならず人間たちのトラブルも解決していきます。
まとめ
猫目線でのお江戸ミステリーは、猫たちの暮らしぶりや社会的ルール・文化などがたっぷりとつまっています。
人間と猫が持ちつ持たれつ、互いの暮らしが滞りなくできるように力を出し合う姿に、心があたたかくなる物語です。
<こんな人におすすめ>
猫が人を操ると言う話に興味がある
とにかく猫が好き
西條 奈加のファン
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リ
ぬこ
やるなあ、ミスジ。
というか阿次郎の勘と推理が
すごい。いいコンビだな。
のこ
猫社会のルールや、人との
関わりかたという部分も
楽しめる物語ね。
ンク