こちらは「あきない世傳 金と銀」
第十巻よ。新しい太物の開発と
売り方に幸をはじめとする五鈴屋の
面々が奮闘するの。
おお〜 これまでにない
商品を開発するってすごいよなあ。
そうね。作り出す努力も大変な
ものだけれど、それだけに
売り方も入念に対策を考えているわ。
さすが幸だな!
どんな風に展開していくのか
楽しみだぜ!!
『あきない世傳 金と銀(十) 合流篇』 高田郁 (著) ハルキ文庫
あらすじ
呉服仲間を追われ、呉服を商うことができず、安価な太物のみを扱う五鈴屋江戸本店。
江戸の町に木綿の橋を架けたい。
店主・幸と奉公人、そして型付師、型彫師たちがその願いを胸に一丸となって取り組む。
そうして出来上がった太物は素晴らしい出来栄えに。
これまでにない、新しい商品の売り方を身長に考える幸は、果たして成功を手に入れることができるのか。
型付師の力三と型彫師の梅松が作り上げた藍染めの反物は、藍地にくっきりとした模様が美しく映え、素晴らしい出来でした。
賢輔は型染めの図案を担当。
己の案がこのようになるのかと驚き、喜ぶ一方で、これ以上の図案を作れるのかと思い悩みます。
そして大阪からは五鈴屋四代目店主の前妻・菊栄と女衆奉公のお梅がやってきて五鈴屋江戸本店は賑やかに。
菊栄の江戸での商売の目論見、青梅と梅松の行く末と、それぞれの感情や戦略が、時にせつなくもありつつ、笑いを交えながら展開していきます。
まとめ
幸の強い味方、菊栄は、やわらかく上手に場をとりなしながらもしっかりと商売の展開を考え、実行していく手腕はさすが、の一言です。
そして最高の商品を手に入れながらじっくりと戦略を練り、好機を逃さない幸。
タイプの異なる二人の女性経営者の見事な商いと、店主として、人間としてひとまわり大きくなった幸に注目の物語です。
<こんな人におすすめ>
江戸に新しい衣服文化を広げようとする女商人の話に興味がある
『あきない世傳 金と銀』シリーズのファン
高田郁のファン
新しい太物が出来上がっていくのも
感動したし、何より梅が!!
梅がああ〜〜〜良かったなああ。゚(゚´Д`゚)゚。
江戸に木綿の橋をかけるための
第一歩を踏み出したわね。
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