のこ
こちらは行方不明の息子が
加害者なのか被害者なのか
わからない中で葛藤する家族を
描いた物語よ。
ぬこ
な、なんと。親としては
命が無事なことを第一に願うけど
加害者だっとしたら…。
のこ
父親と母親、娘はそれぞれに
思うところがあるわね。
それにマスコミの煽るような報道が
彼らをさらに追い込んでいくの。
ぬこ
それはきついな。
真実と、そして家族はどんな
道を歩んでいくのか、気になるな。
『望み』 雫井 脩介 (著) 角川文庫
あらすじ
埼玉で建築設計事務所を営む一登は、事務所建物の隣に自らが設計した家を建て、妻の貴代美と高一の息子・規士、中三の娘・雅と一家四人で暮らしている。
ある日、息子の規士が帰宅せず、連絡が取れなくなる。
警察に相談したが、他にも規士の友人で行方不明の者がおり、死体として発見された者も。
規士は事件の加害者なのか、それとも被害者なのか。
規士が消息を絶ち、家族が不安な気持ちを抱える中、規士の友人が死体で発見されたというニュースが流れます。
事件に巻き込まれたのは確かなようですが、規士は加害者なのか、それとも被害者なのか。
加害者であれば犯罪者、被害者であれば殺されている可能性が高いのです。
まとめ
マスコミの攻撃的とも言える取材、我が子への信頼、犯罪者でもいいから生きていてほしいという願い。千々に揺れる家族の思いに胸が締め付けられる物語です。
<こんな人におすすめ>
犯罪に巻き込まれた家族の心境を描く物語を読みたい
息子の安否や世間からの目線に揺れ動く父母の思いを描いた話に興味がある
雫井 脩介のファン
リンク
ぬこ
これはもう…
マスコミも犯罪者と言って
いいのでは?
のこ
愛情を貫くにも覚悟がいるのね。
家族の痛みと苦しみが手に取るように
伝わってくる物語ね。
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