こちらは人気トップモデルが
殺害された事件で、『自分が
犯人だ』と思う人間が7人もいる、
というミステリーよ。
は?7人も?
そのうち6人は勘違い
しちゃったんじゃないの?
7人全員が、モデルが毒を
口にしたところを目にして、
そして彼女の死体を確認しているの。
ど、どゆこと?
モデルが7回死んだの??
『私という名の変奏曲』 連城 三紀彦 (著) 河出文庫
あらすじ
モデルとして世界的な活躍をしていた美織レイコが、自宅マンションで死体となって発見された。
彼女を殺す動機を持つのは7人の男女。
彼らはそれぞれが自分がレイコを殺したと思い込んでいた。
そんな中、1人の男性が容疑者として逮捕されるが、別の容疑者が遺書の中で犯行を告白し自殺したことで事態は急展開を見せる。
人気モデルを殺害した犯人は誰なのか
気まぐれでわがまま、男性との噂も絶えないトップモデルのレイコが何者かに毒殺されました。
数ヶ月前まで彼女の婚約者であり、別れを告げられ、レイコに復縁を迫っていた笹原が逮捕されます。
笹原は、逮捕される前に後輩の浜野を呼び出し、レイコから聞いた、彼女を殺したいほど憎んでいるという7人の人間について探りを入れてほしい、と頼みます。
浜野は彼らに電話をかけ、事件当日の夜に彼女のマンションから慌てて去っていく姿を見た、と話し揺さぶりをかけるのですが。
彼女を愛人にしていた若社長、デザイナー、モデル仲間、カメラマンや医師…。
それぞれが同じシチュエーションでレイコを殺したと思い込んでいるのは、何故なのでしょうか。
まとめ
辛い過去、有名になりたい気持ち、誰からも愛されていいないという不安や寂しさ。
容疑者たちとの関わりから彼女と言う人間が広がり深まり、多彩な音を奏でます。
そのトリックと衝撃のラストに度肝を抜かれつつ、彼らの奏でる人間ドラマに深い余韻が残るミステリーです。
<こんな人におすすめ>
自分が犯人だと思っている人間が7人もいるミステリーを読んでみたい
人間の愛や憎しみ、妬みや奢りなどをつぶさに描いた物語が好き
連城 三紀彦のファン
そ、そういうことだったのか…∑(゚д゚lll)
トリックも結末も驚きの連続!!
レイコという女性をめぐって
多彩な人間ドラマが展開されて
いくところにも注目ね。
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