こちらは「リカ」シリーズの第7弾よ。
今回は父親を亡くし、母と双子の姉が
宗教にはまってしまい一人ぼっちになった
結花(リカ)が親戚の家で過ごしていた間に
起こる出来事を描いているの。
ああ あの一家を取り巻く壮絶な
事件の後の話ね。リカはまだ高校生だよな?
そうなの。リカを世話する升本家は
再婚した夫婦とそれぞれの連れ子である
大学生の孝司と高校生の晃、二人の息子が
いるの。母親もちょっと癖のある人物ね。
なるほどねえ。あれだけのことを
してきているリカだから
環境が変わっても何かするんだろうな。
恐ろしいけど何が起こるか期待しちゃうぞ。
『リセット』五十嵐貴久 (著) 幻冬舎文庫
あらすじ
一軒家に四人家族で住む升元家に一人の少女がやってきた。
母方の親戚である十六歳の結花は父を亡くし、母と双子の姉は新興宗教にはまってしまい、出家したのだと言う。
どこか陰のある美少女、結花に、高校一年の次男、晃は一目惚れ。
しかし、彼女が来てからというもの、学校や関係者の間で不審死が起こり、不穏な空気はやがて升元家にも漂い出して…。
十六歳の少女の周辺で続けて起こる不審死
母親の奈緒美と父親の俊幸が子連れ再婚。
俊幸の息子、孝司が兄、奈緒美の息子、晃が弟となり、一家四人で暮らす升元家。
兄弟同士は反りは合わないものの、距離を取り合い問題なく暮らしていた晃の家族。
そこへやってきた結花にたちまち心を奪われる晃。
晃と同じ学校へ転入した結花は最初は周囲となじめない様子でしたが、少しずつ話せる相手もできてきたようです。
そんな中、晃は「結花が担任の高木先生とつきあっていると話している」と友人から聞きます。
そんなはずはないと答える晃ですが、体育倉庫で高木先生と、結花から話を聞いたと言う女性との首吊り死体が発見されました。
しかしこれはさらなる惨劇への序章にすぎなかったのです。
まとめ
リカと名乗る結花と関わりを持つ者、その正体を探ろうとした者たちが次々と命を落としていきます。
しかし、その手口や証拠に決定的なものはなく、読者はあれこれと推理を働かせることになります。
スマホがない時代でもリカの相手への思い、そして追いつめる力は健在。
そしてこれまでのシリーズを読んでいるからこそ誘導される展開が心憎い。
自身も愛と欲望が渦巻いていますが、その強さゆえ、それらを周囲から呼び寄せてしまうのもリカという人間ならではだなと感じる、期待を裏切らないホラーミステリー。
<こんな人におすすめ>
「どこかがおかしい」十六歳の少女の周囲で起こる謎の死を描いた物語を読んでみたい
「リカ」シリーズのファン
五十嵐貴久のファン
はあ〜 さすがだなあ。
携帯持ってなくてもきっちり追い詰めてる。
今回も決定的証拠を残さないんだよな。
本当に頭が良くて怖い(;°-°;)))
リカばかりに目を取られていると
足元をすくわれてしまうかも…?
見る者によってその印象が変わる
リカという存在からますます
目が離せないわね。
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