『とるとだす』 畠中 恵 著 新潮文庫
あらすじ
名の知れた高僧・寛朝に呼ばれ、上野の広徳寺を訪れた若だんなと父親の藤兵衛。大勢の薬種問屋が集まるその会合で、なんと藤兵衛が倒れてしまいます。いつもと異なる状況に慌て驚きながらも、妖たちの力を借りて原因を探ろうとする若だんなですが…。
病に臥せっているのは若だんなのはずが…
いつもは具合の悪い若だんなを思いきり甘く育てている藤兵衛が倒れ、若だんなは大いに動揺します。そしてその原因を見つけ出すと、自分の不甲斐なさに落ち込みますが、父親を助けるべく、様々な対策を妖たちと考えます。
江戸に現れた恐怖の骸骨
そんな中、なぜか若だんなのことを呪っているという骸骨が現れ、江戸の町を震え上がらせます。身に覚えのない若だんなですが、妖たちも恐れるほどその呪いは強烈なもので…。
まとめ
親子、男女、友情。慈しむ愛情が空まわりして悲しい結末を産むこともある。この世の理は不条理でもあるけれど、だからこそ日々を大切に、今あることに感謝しなければ、と思う物語です。
<こんな人におすすめ>
病弱な若だんなが父親を救おうと立ち上がる勇姿を見てみたい
「しゃばけ」シリーズのファン
畠中 恵のファン
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