こちらは出版社の若手営業が
お仕事にまつわる謎を解明
していくミステリーよ。
ほほう。書店業界での
謎ってどんなものなんだ?
自社本をたくさん売っている
書店に行ったら店長に冷たくされたり、
文学賞の受賞式に受賞者が現れなかったり。
なんだか冷や汗が出そうな
謎だな。どんな真実が隠されて
いるんだろう?
『平台がおまちかね』 大崎 梢 (著) 創元推理文庫
あらすじ
中堅の出版社、明林書房の新人営業、井辻智紀は、今日も書店へと向かう。
ところが自社本をたくさん売っている書店を尋ねたら店長に冷たくあしらわれ、文学賞の受賞式には受賞者が会場に現れず…。
本を愛する全ての人に贈る、ハートフルミステリー短編集。
バイトをしていた出版社に就職し、営業職となった智紀。
超優秀な前任者であり、現編集者の吉野の後任として、日々仕事に邁進しています。
他者の先輩営業マンにいじられながらも、ようやく仕事に慣れてきた頃、売り上げデータから五年前に出版された本が、この半年で48冊も売れていることがわかりました。
その書店に向かい、店長に話を聞いたところ、店長は急に表情を変え、智紀に「帰ってくれないか」と。
なぜ店長はそんな態度を取ったのか。
過去のこの書店とのやりとりを調べる智紀ですが…。
まとめ
書店まわりの様子、他版元との関わり、出版事情など、営業の仕事内容が詳細に描かれ、把握すべき情報の多さ、フットワークの軽さ、頭の回転の速さが求められることがわかります。
本を売る世界を知り、ますます本が好きになるミステリー。
<こんな人におすすめ>
書店営業の仕事内容に興味がある
出版業界の現代事情を描いた話を読みたい
大崎 梢のファン
なるほどねえ。
営業から見える出版業界って
いうのもおもしろいな。書店の
リアルも見えてくるし。
多様な情報を把握し、活かしていく
機転とフットワークが求められる
お仕事なのね。
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