角川文庫

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『約束の森』沢木 冬吾 (著)

殺人事件で妻を亡くし警視庁公安部を退職した奥野侑也。ある日、元上司を通じ侑也に潜入捜査の依頼が入る。辺鄙な場所に建つモーターモーテルの従業員として働き、見知らぬ男女と暮らし、偽の家族を演じるというもの。侑也が現地に到着すると、そこには男女のほかに一匹の傷ついた番犬がいた。闇に潜む影の組織、そして警察の思惑。侑也は再び大切なものをまもるために、そして自分自身のために立ち向かっていく。
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『猫目荘のまかないごはん』伽古屋 圭市 (著)

二十九歳のフリーター、降矢伊緒は友人の紹介で阿佐ヶ谷の年季の入った木造二階建の下宿屋『猫目荘』で暮らすことに。近隣と比べ手の届きやすい家賃、そして大家が作る料理が朝夕二回提供されることが決め手となった。東京に来て五年になる伊緒は、婚活も就職もなかなかうまくいかない。そんな伊緒は猫目荘の個性的な自由民たちと交流し、共にごはんを食べるうち、自分自信を見つめ直し、その考え方と行動に変化が訪れる。
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『彼らは世界にはなればなれに立っている』太田 愛 (著)

ここは始まりの町。ここで起こったことを語るのは、初等科に通う13歳の少年・トゥーレ、なまけ者のマリ、鳥打ち帽の葉巻屋、窟の魔術師の四名。かれらがそれぞれの目で見た、彼らだけが知る真実は、やがて消えた人物と町が隠し持つ秘密へとつながっていく。
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『グレート・ギャツビー』フィツジェラルド (著)

中西部の名家、キャラウェイ家出身のニックは、第一次世界大戦後ニューヨークの証券会社に就職し、頭部のウエスト・エッグに家を借りて住んでいる。隣に住むギャッツビーは、豪邸で夜毎華やかなパーティーを催し賑わっている。それは、かつて思いを寄せた相手で現在は人妻となっている女性とよりを戻すためだった。そんな彼の一途な想いが彼らを悲劇の運命に巻き込んでいく。
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『あしたの華姫』畠中 恵 (著)

江戸一の賑わいと言われる両国。この両国を仕切る地回りの頭、山越の親分が病で臥せったことで、にわかに跡取り問題が持ち上がる。山越の息子だと名乗る者が現れたり、親分の一人娘のお夏の婿取りの話も上がり、両国の町を巻き込んでの大騒動に。
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『Another 2001(下) 』綾辻 行人 (著)

「呪われた三年三組」を襲う災厄は、新たな対策を講じてもその勢いは収まることなく、これまでにない規模で被害を拡大させていた。三組の「いないもの」の役を買って出た想は、三年前に同じ状況を体験した卒業生・榊原恒一や見崎鳴の助言を受けながら原因を探り、対策を講じようとするのだが…。
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『Another 2001(上)』綾辻 行人 (著)

密やかに伝えられる夜見山北中学三年三組の『呪い』。多くの犠牲者が出た1998年度の災厄から三年が経ち、今年新たに三年三組となった生徒たち。その中には三年前にこのクラスだった見崎鳴を知る少年・比良塚想の姿が。クラスで起こると伝えられる奇怪な現象に備え、例年に比べ特別な対策を講じたが、彼らに広がる不安と疑心がついに災厄を招いてしまう。
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  『Another(下)』綾辻 行人 (著)

夜見北中学三年三組で起こる不幸な死の連鎖。その連鎖を止める対策として、クラスの中で「いないもの」として扱われることになった恒一と鳴。孤独と自由が混在したその状況のなか、二人は少しずつ距離を縮めていく。第二図書室の司書・千曳の助けを得て、この現象の謎を探っていくが不幸の連鎖が止む気配はない。そんな中、学校で1本の古いカセットテープガ発見される。そこには現象にまつわる重大な真実を語る声が残されていた…。
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『六人の嘘つきな大学生』浅倉 秋成 (著)

IT企業「スピラリンクス」初の新卒総合職採用最終試験に残ったのは六人の大学生たち。最終選考のグループディスカッションに備え何度も会合を重ね互いの信頼を高め合ってきた。六人全員に内定が出る可能性もあったが、課題が変更され「六人の中から内定者にふさわしい一人を決める」と言う内容に。議論の途中、全員分の封筒が見つかり、その一通を開けてみるとそこには内定者の一人を「人殺し」と告発する文章が…。
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『魂手形 三島屋変調百物語七之続』宮部 みゆき (著)

「語って語り捨て、聞いて聞き捨て」袋物屋の三島屋ではこんな風変わりな百物語をしている。嫁いでいったおちかから「聞き手」を継いだのは次男坊の富次郎。語り手からの話をのちに墨絵に描き、桐の箱に封じ込めて聞き捨てとしている。そんな富次郎のもとへ一人の老人がやってくる。富次郎も見ほれるほど粋なじいさまは、十五の頃、実家の木賃宿で起こった話をはじめた。