角川文庫

イラストブックレビュー

いそうでいなかった、街の幸せ配達人

『詩羽のいる街』 山本 弘 (著) のイラストブックレビューです。マンガ家志望の僕は、ネームのダメ出しをされて落ち込んでいたところ、1人の女性と出会った。彼女の名前は詩羽。1日デートに誘われ、詩羽についてまわるうちに、僕は驚くべきものを目にする。
イラストブックレビュー

究極の二択の中で親が息子に望むこととは

『望み』雫井 脩介 (著)のイラストブックレビューです。埼玉で建築設計事務所を営む一登。ある日、息子の規士が帰宅せず、連絡が取れなくなる。警察に相談したが、他にも規士の友人で行方不明の者がおり、死体として発見された者も。規士は事件の加害者なのか、それとも被害者なのか。
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「恋」って勘違いの連続なんだなあ

『もしもし、運命の人ですか。』 穂村 弘 (著)のイラストブックレビューです。女性が魅力を感じるであろう、ワイルド系の対局にいる筋金入りのマイルド系の自分、二人で食事して散歩して、さあいよいよ…と思った時に「駅、どっちだっけ?」と問われる絶望感。思い込みと妄想に包まれた、人気歌人の恋愛エッセイ。
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血の匂いがする館で疾走する霊能者たち

『ゴーストハント5 鮮血の迷宮』 小野 不由美 (著)のイラストブックレビューです。高校二年生の麻衣がバイトをしている「渋谷サイキックリサーチ」に、人が行方不明になるという出来事が起こり、怪奇現象なのかどうかを調べて欲しい、と言う依頼が。調査を始めたが、館にいる人間が姿を消しはじめて…。
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人生一美味いビールが深く、深く沁みていく

『六畳間のピアノマン』 安藤 祐介 (著) のイラストブックレビューです 。ブラック企業に入社した大友、夏野、村沢。休みなく働いてきた三人は、ある夜、居酒屋で「人生一美味いビール」を飲む。人間らしさを取り戻したかのように思えた三人だったが、翌日から上司である上河内の締め付けが、さらにひどくなっていく。
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待ったなし!の育児を支える保育園の現状

『戦うハニー 』 新野 剛志 (著)のイラストブックレビューです。認可外保育園に勤めることになった星野親、27歳。その保育園は、事情を抱えた家庭の子供が集まることで有名な園だった。トラブルが頻発する中、さらに園の運営形態について市から指摘され、存続の危機に立たされてしまう。
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ちょっぴり怖いけど懐かしい 妖たちが止まる宿

『うつせみ屋奇譚 妖しのお宿と消えた浮世絵』遠藤 由実子 (著)のイラストブックレビューです。調布の深大寺の近くには、子どもにしか見えないという「うつせみ屋」という宿屋がある。亡くなった祖父が住んでいた家に越してきた小6の鈴は、祖父の霊にあることを頼まれる。
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夢を追い、求め続ける一人の少女の物語

『トラペジウム 』高山 一実 (著) のイラストブックレビューです。高校一年生の東ゆうはあるプロジェクトを実行するため、他校へと訪れた。人の目を惹きつける容姿とキャラクターを求める彼女のプロジェクトとは「アイドルグループをつくること。アイドルを目指した少女の十年間。
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不安定だけど心地良い場所から踏み出す物語

『ギリギリ』原田 ひ香 (著)のイラストブックレビューです。脚本家の卵である健児は、同級生の瞳と結婚した。彼女の前の夫、一郎太は過労死し、それから一年足らずでの結婚。一郎太の母・静江とも何故か仲良くやっている。
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心のひだに沁みこんでいくような「切なさ」を描く

『私の頭が正常であったなら』山白 朝子 (著) のイラストブックレビューです。目の前で、別れた夫に愛娘と心中されてしまった女性が耳にした言葉とは(「私の頭が正常であったなら」)など、「切なさ」を描いた恐ろしく美しい8つの物語。