『おれは百歳、あたしも百歳』 沖田 正午 (著) 実業之日本社文庫
あらすじ
2049年の日本では、平均寿命は百歳を大きく超え、女百十七歳、男百十歳となっていた。九十九歳の任三郎の母・千代子は百三十六歳。寝たきりの母を百歳の妻、伴子が行なっている。倅夫婦、離婚して戻ってきた孫娘と曾孫娘、三十歳になる引きこもりの孫息子の三世代八人家族。ある日、任三郎の兄が徘徊し駅で見つかったとの連絡が入り、迎えにいった任三郎だが…。
超高齢化ってどんな世界?
超高齢社会は百歳超えても元気な老人がいっぱい。あらゆる支払いはキャッシュレス、家事負担は少なく、生活は便利に。三世代、四世代同居家族には大幅な減税をするなどの政府の対策により、大家族が主流に。一見快適で安心感のある暮らしのようですが、世代間の違いからぶつかることもあります。そんな中、任三郎の兄が徘徊。保護された駅へ迎えに行った任三郎は成り行き上、兄も同居することに。
まとめ
家族に気を使ったり、再び夢を目指したり。登場する老人たちにクスリと笑ったり、ハラハラしたりとページをめくる手が止まりません。私たちに待ち受ける未来がこんな風であれば悪くない、と思える、元気をもらえる物語です。
<こんな人におすすめ>
三十年後の日本がどうなっているのか興味がある
長寿となった老人の心境、4世代にわたる同居家族の様子などを描いた話を読んでみたい
沖田 正午のファン
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