『悦ちゃん』 獅子 文六 (著) ちくま文庫
あらすじ
母親に先立たれ、作詞家の父と暮らす10歳の女の子、悦ちゃんは元気でおませでちょっぴり口が悪いけど歌が上手。ある日父親に交際を迎える話が舞い込んで…。
昭和に生きる家族を魅力たっぷりに描く
獅子文六が描く家族小説。登場人物たちはどれも個性がしっかりとしていて、生き生きと動き回り、元気よく言葉を発しています。
昭和10年代の銀座、中野ほか東京の街の様子や人々の暮らしぶりがよくわかります。こまっしゃくれた悦ちゃんが、時に大人を負かすような口をきいたり、年相応に気持ちを表現したり。そのキュートな魅力に引き込まれます。
まとめ
次から次へと巻き起こるトラブルにハラハラドキドキしつつ、そこかしこに散りばめられたユーモアある描写に吹き出したりして、最後まで目が離せない、最高に楽しめる物語です。
<こんな人におすすめ>
人情ドタバタ劇場が好き
昭和10年代の世情に興味がある
獅子文六のファン
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