『ワイルドサイドをほっつき歩け ハマータウンのおっさんたち』
ブレイディ みかこ (著), 筑摩書房
あらすじ
著者の暮らすイギリスで勃発した「EU離脱」問題は、夫婦の友人たちの人生を大きく巻き込んでいく。団塊の世代である彼らが生きてきた背景や主張と、若者たちのそれを比較しつつ、おっさん(たまにおばさん)たちの悲喜こもごもな生き様を綴るエッセイ。
波乱万丈な人生を歩む、あるおっさんの話
1965年生まれのレイは、仕事によるストレスから酒量が増え、妻子に逃げられました。そこから体調を整え、職場復帰。何と30代の子持ち女性と結婚。働く彼女に変わり、自分の仕事をやめて育児に専念すること7年。しかし次第に二人の認識の差が広がっていき、別れてしまいます。その事実を淡々と受け入れるレイ。
まとめ
労働問題、医療保障問題など、そこには見た目は大きく立派だけれど、少しずつ傾き出しているイギリスの姿があります。イギリスの良き時代を生きたおっさんたちは、国に期待し、裏切られながらも信じてしまう、素直な一面を持っています。
頑固で面倒で、愛すべきおっさんたち。そんなおっさんたちを通してイギリスの「現在」を見せてくれるエッセイです。
<こんな人におすすめ>
イギリス労働者階級のおっさんたちの日常をのぞいてみたい
EU離脱の時のイギリス国内の様子に興味がある
ブレイディ みかこのファン
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