のこ
こちらはある交通事故について
描いた物語よ。加害者、加害者の夫、
被害者の母など、様々な立場で
描かれているの。
ぬこ
ニュースで流れてくる情報は
ほんの一部分だけど
加害者も被害者も家族や関係者が
いるんだよな。
のこ
そうなの。それぞれの
立場での苦しみや、わずかな希望を
描き出すの。
『一瞬の雲の切れ間に』 砂田 麻美 (著) ポプラ文庫
あらすじ
ある事故にまつわる連作短編集。「加害者の夫の不倫相手」「加害者の夫」「加害者」「被害者の母」。不意に訪れる死、喪失感、生への苦しみ。様々な立場で揺れる人々の思いを細やかに描く物語。
出版社に勤める健二、妻は時々雑誌にも登場するスタイリストの美里。彼女はある日、八歳の男の子を車でひいてしまい、男の子は死亡した。男の子の母親、吉乃は抜けがらのようになってしまう…。
まとめ
登場人物たちがそれぞれに苦しみ、もがきながら沈んでいく様子が伝わってきます。しかし、その底から、かすかな光を見出し、少しずつ前を向いていくのです。生の不確かさ、目の前の幸せを手放しで喜べない気持ち。だからこそ、わずかに差し込む光に救われるのです。
<こんな人におすすめ>
事故の加害者と被害者、両方の立場を描いた物語を読んでみたい
悲しみや苦しみをベースとした人の心の動きを綴った話に興味がある
砂田 麻美のファン
リンク
ぬこ
か、悲しいなあ…( TДT)
のこ
事故の事実は加害者の胸にも
楔のように打ち込まれて
決して外れることはないのよね。
何気ない日々の暮らしの幸せさに
改めて気づかされるわ。
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