こちらは認知機能に問題を持つ
非行少年が犯罪に至る経緯、
社会の問題、認知機能についての
トレーニングを解説する物語よ。
ほほう 犯罪を起こすのに
認知機能の問題が関わって
いるのか。
非行少年の認知機能を
正しく理解しないと
促す反省も意味をなさないことに
なるわ。
確かに。理解しなければ
改善方法もずれたやり方に
なっちゃうもんな。
『ケーキの切れない非行少年たち』 宮口 幸治 (著) 新潮新書
概要
児童精神科医である著者は、多くの非行少年たちと出会うなかで、「反省以前」の状態の子どもがたくさんいることに気づく。「ケーキを等分に切る」ことができない彼らから見える世界は驚くほどに歪んでいる。認知面での問題を抱える彼らが、負の連鎖によって犯罪に至る経緯、非行少年に対する社会の問題、認知機能についてのトレーニングなどを解説。
犯罪を犯した少年たちの中には、認知機能に問題を持つ者が多くいます。少年院などで行われる認知テストでは、こうした問題点が明らかにならず、結果として「不真面目だ」「反抗的だ」という印象を与え、さらに本人が問題行動を起こす、という悪循環に陥っていたのです。さらに、こうした状況は学校や社会面でも日常的に起こっているのです。
まとめ
機能面の問題点を明らかにし、それに適した方法でトレーニングや教育を行わなければ、彼らは犯罪は悪である、という認識を得るに至らないのです。逆に環境を整えれば犯罪を減らすことが可能だということです。多くの非行少年にこうした環境が与えられることを願ってやみません。
<こんな人におすすめ>
認知機能障害があることで犯罪へとつながっていく過程を知りたい
認知機能に問題がある非行少年に対する、現状での問題点を知りたい
認知機能をトレーニングする方法を知りたい
ケーキが等分に切れないのか…
思考のプロセスも衝撃的なものが
あるな。
理解と適切なトレーニングを
重ねることで、犯罪が
減っていくといいわね。
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