こちらは三姉妹が
朝昼晩とそれぞれに経営する
「三人屋」のお話、第二弾よ。
それぞれの食事が
美味しそうだったな。
その後何か変化があったのか?
三女が就職したので、モーニングは
開店休業状態。サンドイッチを作って
出すことに。それから夜のスナックには
男たちが集まって、悩みを打ち明けているの。
なるほどねえ。常連客も
それぞれ三姉妹と関係があったり
するんだろうな。そこも気になるぜ。
『サンドの女 三人屋』 原田 ひ香 (著) 実業之日本社文庫
あらすじ
父の亡き後、店を残すために三姉妹が始めた「三人屋」。
朝は三女がモーニングを、昼は次女がうどんランチ、夜は長女がスナックを経営。
三女の就職により、営業形態は少々変化したものの、長女のスナックにはワケありだったり、クセのある常連客がやってきては、三姉妹の色恋沙汰を肴に酒を飲み、互いの悩みを打ち明け合う。
三女、朝日はIT企業に就職したため、モーニングは開店休業状態。
そのかわりに、三種類の卵サンドを販売していて、なかなか好評です。
長女・夜月のスナックでは、豆腐屋の主人の恋人・理人がヘルプに入るようになります。
そして夜月の今の恋人である一也は、三年も作品が書けずにいる小説家であり、夜月のヒモ状態。
携帯ショップの店長で、まひると時間を縫うようにして逢瀬を重ねる亘。
そして元夜月の彼氏であり、口の悪い常連でもあるスーパー店長の大輔。
三姉妹をとりまく男性たちの目線から見た彼女たちの姿、そして彼ら自身の悩みや距離感を描きます。
まとめ
大人ゆえのこじれた恋愛観や、押したり引いたりの駆け引き、そして自分と相手が恋愛に求めるもの。
不器用でさみしがりやな彼らが、付かず離れずの距離感から紡ぎだす、せつなくて心に沁み入る人間ドラマです。
<こんな人におすすめ>
地元に生きる大人の悲喜こもごもを描いた話を読みたい
1作目の『三人屋』を読んだ
原田 ひ香のファン
生きているといろいろあるよなあ。
みんな何かを刻んで生きているんだな。
おいしい料理、満ち足りた人生。
それを得るコツは、ちょっとした
何気ないものなのかもしれないわね。
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