『脳男 新装版』 首藤 瓜於 (著) 講談社文庫
あらすじ
愛知県愛宕市で起こった連続爆破事件の共犯容疑で連行された鈴木一郎、二十九歳。
自身の過去については一切語ろうとしないが、身体能力や記憶力は超人並みで、受け答えも落ち着いており、好青年に見える。
精神鑑定医・鷲谷真理子と刑事・茶屋は彼が無実だと確信するが、鑑定中の愛宕医療センターで次々と爆弾による爆発が起こる。
犯人の要求は鈴木一郎を引き渡すこと。
鈴木一郎は果たして爆破事件の犯人なのか。
犯人のアジトを突き止めた茶屋は、二人の男がもみあう姿を発見します。
至近距離で爆破が起き、犯人の緑川は逃走。
緑川ともみあっていた男を共犯容疑で連行しますが、彼は何も話そうとしないのです。
精神鑑定を引き受けた真理子は鑑定を進めるうちに、彼は感情を持たないことを発見し、同時にその過去について個人的に調べ始めます。
そして鈴木一郎はどのような人間であり、どこで生まれ育ってきたかを突き止めます。
このことを真理子から報告を受けた茶屋は、鈴木と二人きりでの面会をします。
ところがその最中、病院の中で次々と爆破が起こります。
犯人の要求は鈴木を1Fロビーに連れてこい、というものでした。
まとめ
次々と起こる爆破、姿の見えぬ犯人に、対応しきれない手のこんだ爆発打つ。
最後の最後まで予測のつかないスリリングな展開で手に汗握ります。
感情が人間にもたらす作用は非常に大きいものであると感じる物語です。
<こんな人におすすめ>
感情が欠落した人物の行動などに興味がある
「感情とは何か」を考えさせる物語を読んでみたい
首藤 瓜於のファン
リンク
生田斗真さん主演で映画化も。鍛え抜かれた肉体が美しいですね。
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