こちらは祖母の駄菓子屋を継ぎ
店の一角でこども食堂も営む
楓子と、人々との交流や出来事を
描く物語の第二弾よ。
なるほど。食堂に通う
メンバーたちともいい関係に
なっているだろうな。今回は
どんなことが起こるんだ?
黒い肌の少年が食堂に
通いはじめたのだけど
をれを非難するようなビラが
店の中に入れられるの。
そいつはひどいな。
楓子とばあさんはどうやって
対応するのかな?
『かすがい食堂 あしたの色』
伽古屋圭市 (著)小学館文庫
あらすじ
ハードな仕事に耐えかねて映像会社を辞め、祖母が営む駄菓子屋「かすがい」を継いだ楓子。
子ども食堂の運営のほうも慣れてきた頃、常連の亜香音が家出中の友人・彩希を連れてきた。
髪を染めたことに対する親や教師の対応に納得がいかないと言うのだが…。
日本語を話す黒い肌の少年、ベトナムからやってきた少女。
多様な客を迎え入れて、今日も「かすがい食堂」はみんなでごはんを作り、いただきます。
人は見た目で判断する?
駄菓子屋を継いで一年が経ち、二十六歳になった楓子。
週に二回、事情のある子どもたちが集まり、いっしょに買い物、料理をして食べる、という「かすがい食堂」も運営しています。
常連である中学生の亜香音が、家出中の友人・彩希を連れてきて、参加させてくれないか、と楓子に頼みます。
髪を染めて怒られた、という彩希のぶっきらぼうな態度や言動には、何か他の問題が隠れているようで…。
駄菓子屋に度々やってくる黒い肌の、日本語を話す中学生・仁。
かすがい食堂のことを聞き、日本食を知りたいので参加したい、と言います。
喜んで迎えた楓子ですが、店に「汚い外国人を出入りさせるな」というビラが…。
まとめ
差別というのは、気がつかないうちにいろんなシーンでしてしまっていることがあるのだということがわかります。
日本にだけ、長くいるとそのあたりに気づけない部分があるのもやむをえないことでしょう。
しかし、そうした目を持って人を見ている可能性を意識し、その上で考え伝え、相手にも不快を感じたらそれを伝えてもらう、といったことが必要なのだと気づかせてくれます。
<こんな人におすすめ>
身近な人との繋がりから社会問題を意識させるような物語を読んでみたい
「かすがい食堂」シリーズ一作目を読んだ
伽古屋圭市のファン
何気ない発言が相手に対して
差別的な表現になっていることが
あるんだなあ。
そうした問題点をハッキリと
言い合い、改善していけるような
世の中になるといいわね。
一作目『かすがい食堂』のイラストレビューはこちらからどうぞ。
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