こちらは崖っぷちアイドルが
メンバーの殺人を隠蔽しようと
するノンストップサスペンス
小説よ。
アイドルグループが
殺人を!?しかも隠蔽だって!?
3人のメンバーのセンターが
ある人物を殺してしまい
他の2人に連絡をするのよ。
相談した結果、彼女たちは
死体を隠すことを決めるの。
うわあ… 女の子3人組かあ。
どうやって死体を隠すのか。
といかその選択をした理由も
気になるところだな。
『推しの殺人』遠藤 かたる (著)宝島社文庫
あらすじ
大阪発のアイドル『ベイビー⭐︎スターライト』は結成から4年を迎え、様々な問題を抱えていた。
苛立ちを彼女らにぶつける社長、グループ内での人気格差、恋人から殴られているセンター…。
そんな彼女たちにさらなる問題が襲いかかる。
何とメンバーの一人が人を殺してしまったのだ。
集まった彼女たちが下した決断とは。
1本の電話から彼女たちは戻れない道へと踏み出す
『ベイビー☆スターライト』は大阪発のアイドルグループ。
初期メンバーのルイ、小柄で気の強いテルマ、そして一番若くて綺麗なセンター、イズミの3人で構成されています。
センター争いに敗れたテルマは何かとイズミに厳しく、ライブの出来が悪いとダメ出しすることも。
ルイがそっとイズミに問うと、やはりイズミは彼から殴られた傷が痛み、思うように踊れず、声も出なかったとのこと。
自分で何とか解決する、と言うイズミを心配するルイ。
ライブを終え、帰り際に社長からルイとテルマに連絡が入ります。
社長の客の接待要員として呼ばれた二人。
慣れ慣れしい男に辟易しましたが、後から現れたもう一人の男に一同が驚きます。
それは実業家でメディアでも引っ張りだこの有名人、河都だったのです。
しかも河都はルイと知り合いの様子。
ルイはクールに対応していますが…。
自分の事務所の商品であるアイドルを、食事以上の供物として差し出そうという考えを見せた社長の姿に、アイドルという職業もここまでか、と感じたルイ。
そんなとき、ルイのスマホが鳴ります。
それは接待から逃れたセンター、イズミからで人を殺したという知らせでした。
テルマにも知らせ現場に集まった3人は死体を埋めることを決め、作戦を立てて実行に移します。
日々のニュースに怯える彼女たちですが、これまでになく結束力が高まり、さらにチャンスが舞い込みます。
まとめ
冷静な年長メンバー・ルイ、アイドル業に全力で情熱を注ぐテルマ、何となく選ばれたのでセンターをやってます、という雰囲気のイズミ、性格も向く方向もバラバラな3人は、事務所の危機的状況ともあいまってとがった空気が漂う関係でした。
しかしセンターの殺人をきっかけに3人で考え役割分担をし、時に演じたり励まし合いながら行動するうちにその結束力は高まり、それと並行して彼女たちの輝きも増していくようです。
次から次へと現れる予想外の出来事、そして迎える結末を求めてページをめくる手が止まりません。
彼女たちの声、汗や息づかいまでが聞こえてくるような、ノンストップなアイドルサスペンス小説です。
<こんな人におすすめ>
崖っぷちのアイドルグループが死体隠しに奔走するサスペンスに興味がある
解散寸前のアイドルが犯罪をきっかけにその絆を強めていく話を読んでみたい
アイドルの舞台裏を描いた物語に興味がある
いやあ〜 最初から最後まで
ドキドキしっぱなし!!
疾走感がすごいな。
彼女たちのアイドルという仕事に
かける思いがひしひしと伝わってくる。
覚悟を決めた彼女たちが
輝きを増していくのも
どこか悲しくもあるわね。
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