2025-07-31

イラストブックレビュー

ひと目でわかる!イラストブックレビュー
『街とその不確かな壁(上巻)』村上春樹 (著)

十七歳のぼくに、ひとつ年下のきみはその街のことを教えてくれた。夏の夕方、川べりに腰を下ろし「本当のわたしが生きて暮らしているのは、高い壁に囲まれたその街の中なの」と話すきみはある時突然に姿を消した。その街に入りたいと、どれほど強くぼくは望んだことだろう。そこで本当にきみに会いたいと。