こちらは瀬戸内の島で出会い
互いの境遇から引き寄せられた
二人の男女がぶつかり合い
成長していく姿を描いた恋愛物語よ。
瀬戸内の島か。自然が豊か
なんだろうなあ。のびのびと
した環境でザ・青春てカンジ？
恋多き母に振り回され
島に越してきた櫂と
夫に逃げられ精神の安定を
崩している母と暮らす暁海。
二人の高校生は自然と惹かれ合うの。
え そんな境遇なの。
島の中だといろいろと言われたり
してそう。そんな二人がどうやって
生きていくのか気になるな。
『汝、星のごとく』凪良 ゆう (著)講談社文庫
あらすじ
穏やかな瀬戸内の島で育った暁海と、母の恋愛にたびたび振り回され島へ転校してきた櫂。
心に傷と絶望を抱えた二人は互いに引き寄せられていく。
すれ違い、ぶつかり合いながら成長していく二人を描くどこまでも切なく美しい恋愛物語。
島で出会った二人が惹かれ合い、ぶつかり合う
恋多き母親が男を作るたびに振り回され、今回は瀬戸内の島へ転校してきた櫂。
恋人といちゃつく母を横目に母が営むスナックの手伝いをしながら、自分で金を稼いで早くここから抜け出したいと考えている櫂に「飲んでるの？」と話しかけてきたのは、同級生で島育ちの暁美。
港で偶然会った櫂の服を引っ張り、暁海はある場所へ連れて行こうとします。
それは父が暮らす愛人の家。
覚悟や決意を感じさせるその女性の姿を見て暁海は泣きそうになりますが、櫂の行動で救われます。
島中の女に嫌われる女を母に持つ櫂と、父が浮気をして他の女のもとへ走ったと島中の女に噂される女を母に持つ暁海。
親によって傷つけられながらも離れることのできない二人は、惹かれ合い恋人同士に。
やがて櫂は尚人というパートナーを得て漫画の原作者としてデビューし、作品はヒットします。
暁海とは遠距離恋愛を続けますが、東京での華やかな暮らしに慣れてしまった櫂は、変わらずにいる暁海に対し以前と同じようには思えなくなっていきます。
価値観のズレから喧嘩をした二人はしばらく音信不通に。
そんな中、相方・尚人のことが週刊誌にスッパ抜かれて連載は中止。
暁海にも別れを告げられ足元が崩れ落ちていくかのように感じる櫂。
一方、暁海は母親や仕事のことでいっぱいいっぱいになっていたのです。
まとめ
店の手伝いをさせ、自分の都合で息子を可愛がる母親。
夫に逃げられた事実や自分と向き合うことができず、家計の保持やメンタルケアを娘にさせる母親。
そんな母親のそばでヤングケアラーとして生活をしてきた櫂と暁海は、互いの欠落した部分を埋め合うように互いを求めます。
大切なものは変わらないと考える暁海に対し、場所だけでも一足先に母から逃れた櫂は、東京での開放的で享楽的な生活で身についた感覚で暁海に接しますが、そこにズレが生じていきます。
二人をそれぞれに、次々と試練が襲います。
地を這うように、それでも生き、何かを残していく。
彼らの生き様はきらめく星のように輝き、その光は頭上にそして手の中にある。
そんな風に感じる、美しくも切ない、涙なしには読めない恋愛物語です。
＜こんな人におすすめ＞
親に苦しめられた二人が惹かれあって行く物語に興味がある
それぞれの痛みや絶望に寄り添いぶつかり合いながら成長していく男女の話を読んでみたい
凪良 ゆうのファン
「なんで自分だけ」とか思わずに
ただ親を守っているんだよ
いい子たちなんだよ…･ﾟ･(ﾉД`)･ﾟ･｡
彼らの生きた証はきらめく星のように
輝いているわ。その光はいつでも
懸命にに今を生きる人々を優しく
見守ってくれているのよね。
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