こちらは国家の安全を守る官僚が
コロナや世界情勢に
対応する姿を描く物語よ。
タイムリーな話題だな。
具体的にはどんな対応を?
闇の賭博サイトで東京オリンピックの開催
についてスレッドが立っていたり、国内では
このような状況でライブを行うと宣言する
アーティストが登場したり。
自粛期間中なのに?
でもきっと行きたい人間も出て
くるだろうなあ。コロナ禍のなか
どうやって対応していくのかな。
『コールドウォー DASPA 吉良大介』 榎本憲男 (著) 小学館文庫
あらすじ
2019年の暮、DASPA(国家防衛安全保障会議)インテリジェンス班サブチェアマンの吉良大介は、国際的な闇賭博サイトに「2020年東京オリンピックは開催されるか」という不穏な賭けを発見。
年明けとともにコロナウイルスの感染は拡大し、オリンピックは年内中止に。
「自粛」の空気が流れる中、ある女性歌手が解散したかつての人気バンドとともにライブを行うと発表する。
国家の安全を守るため、横のつながりを持たせ、スピーディーな対応が可能な組織「DASPA」。
サブチェアマンを務める吉良はm知人でありハッカーでもあるボビー(黒木)からある闇賭博サイトを教えられます。
その後、コロナにより日本は緩やかなロックダウンへと向かいます。
そんな折、ある女性歌手と伝説的バンドが無料ライブを行うという情報が入ります。
希望者は指定のアプリをインストールすると、開催者から当日に開催場所が送られてくるというのです。
感染者を一気に拡大させるかもしれないこのイベントに吉良は注視。
そしてコロナによるこの社会の流れが日本人にどのような影響を与え、近隣国家がどう動き、日本はなにを求められるかを考えます。
まとめ
別シリーズで活躍する巡査長の真行寺が登場し、国の利益を優先させる吉良との間でぶつかり合います。
自由の意味がわかって自由を求めているのか。
それを認めることで日本が崩れていくことは許せない。吉良もまた、官僚としてそうした「民意」と戦っているのかもしれません。
<こんな人におすすめ>
コロナで日本はどうなっていくのかを描いた話に興味がある
コロナを絡めた世界の動きの中で日本の選択肢を迫られる話を読んでみたい
榎本憲男のファン
こ、これは日本人に
突きつけられた究極の
問題だな…。
管理された自由を選ぶのか、
身が滅んでも縛られない自由を
選ぶのか。考えさせられるわね。
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