
こちらはピュント最後の事件と
それを手がけた作家の家族に起こった
過去の事件の内容がリンクしていく
ミステリーの下巻よ。

ピュントの物語での進行と
現実で起こる事件の進行具合が
またいいんだよな。

著名な児童文学作家、
ミリアム・クレイスの死に
何があったのかを編集者の
スーザンが調べ始めるのよ。

そうしてこれまではスーザンは
真実にたどり着いたわけだよな。
でもそれまでに危険な目に遭ったり
したんだよな。今回は何も起こらないと
いいが…。
『マーブル館殺人事件 下』
アンソニー・ホロヴィッツ (著), 山田 蘭 (翻訳) 創元推理文庫
あらすじ
イギリスの著名な児童文学作家ミリアム・クレイスの孫にあたるエリオットが執筆を手がけた「アティカス・ピュント」シリーズ最後の事件。
フリーの編集者スーザンは物語に登場する人物たちと、エリオットやその家族たちとの間に様々な類似点があることに気付く。
ミリアムの死に何があったのか。
調べを進めるスーザンだが。
作品は良いが多くの問題を抱える作家・エリオット
ピュントに対して敵対心をあらわにする退役軍人でもあるヴォルテール刑事。
レディ・チャルフォントを殺害した犯人の足取りを、薬局や宿を助手のフレイザーを交え3人でたどります。
すると犯人は変装のために宿を利用したらしいことがうかがえたのですが証拠となるようなものを残していったりと、その行動に腑に落ちないものを感じるピュントですが。
一方、ここまで書いたエリオットの作品を「よく書けている」と感じたスーザン。
しかし、今後の展開や彼の力量も未知数であることは確かであり、彼が妻に暴力を振るっていることが明らかになれば出版は中止になってしまいます。
さらに薬物をやめられないことも。
それは彼が過ごしてきた環境が原因のようで…。
またラジオ番組に出演したエリオットはミリアムの死に関する不審な出来事や彼女に対して棘のある発言を行い、世間から批判を浴びます。
ミリアムの生涯を讃える会のパーティーに参加したスーザンは、主催者のジョナサンや足元のふらついたエリオットから何故か糾弾され、会場からつまみ出されてしまいます。
翌朝目が覚めたスーザンのもとをたずねてきたのは男性と女性、二人組の警官でした。
悪い知らせを覚悟した彼女の耳に届いたのは、昨夜エリオットが車にはねられて亡くなったこと。
ひき逃げであること。
そしてどうやらその犯人としてスーザンが疑われていることだったのです。
自身の潔白を証明するためにスーザンは行動を起こします。
まとめ
今回もトラブルに巻き込まれてしまうスーザンの様子はまさに理不尽そのもの。
この世に正義はないのか!と思わず憤りを感じてしまいます。
そして著名作家の死にまつわる謎、一家の闇、感情や利害が渦巻く人間の生々しい姿をつぶさに描きます。
入れ子の物語それぞれに、そして互いが関連するように仕組まれた見事な企みに唸らずにはいられない、最後の事件にふさわしいミステリーです。
<こんな人におすすめ>
作中ミステリと現実世界での不穏な出来事が交錯していく企みに満ちたミステリを読んでみたい
『マーブル館殺人事件 上』を読んだ
アンソニー・ホロヴィッツのファン

『マーブル館殺人事件 上』のイラストブックレビューはこちらからご覧いただけます。

ラストへ向かっての怒涛の展開に
ハラハラドキドキが止まらないぜ!!

作品のそこかしこに散りばめられた
企みに驚きを隠せない、満足度の高い
ミステリーね。
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