昔、自分にひどいことをした相手が
再び目の前に現れたらどうする?
猫パンチだなc(`・ω´・ c)っ≡つ ババババ
(…効くのかしら)
こちらはお店のお金を持ち逃げした男の
奥さんが、店を再び訪ねるお話よ。
是非謝りたいという願いを、ご隠居は
退けるのだけど…。
持ち逃げ!そりゃひどいな。
とても許せそうにはないけど。
『子育て飴 江戸菓子舗照月堂』 篠綾子 (著) 時代小説文庫
あらすじ
幕府の有力者が贔屓にしてくれるようになり、注文分だけ作っていた練り切りを店頭でも売り出すようになった照月堂。
ますます忙しくなった厨房では、菓子屋の息子を弟弟子に迎えたなつめが饅頭作りに挑んでいた。
ある日、隠居の市兵衛を訪ね、一人の女が照月堂へやってきた。
わけありらしいこの女性と市兵衛の関係に気をもむなつめたちだが…。
店へやってきた女性の正体とは
隠居している市兵衛を「旦那さん」と呼んだ女性は、かつて店の金を持ち逃げした琳太郎の妻、おそのでした。
暮らしが落ち着き、是非とも市兵衛に謝りたいのだと言います。
琳太郎が去った後、苦労した番頭のことを思い、会うことは拒否する市兵衛。
そこでなつめは、市兵衛と琳太郎が顔を合わせる場を作り出そうと頭をひねります。
その一方で、なつめを娘のように育ててくれた了然尼が体調を崩します。
心配したなつめは了然尼のために、体に良い菓子を考えるのでした。
まとめ
こじれてしまった人間関係、老いを感じさせる育ての親の姿、将来の自分。
どれもが難しい問題ですが、間に菓子の存在が足踏みをする自分の背中を押し、一歩を踏み出す力を与えてくれる。
そんな風に思える物語です。
<こんな人におすすめ>
菓子職人を目指す少女の話を読んでみたい
『江戸菓子舗照月堂』シリーズのファン
篠綾子のファン
なつめはことをとりなすのがうまいなあ。
俺だったらちゅーる100本で
詫びを受け入れるぞ。
菓子作りとともに、一人の人間としても
なつめは成長しているのね。同時にそれは
周囲の人が老いていくということでもあるのよね。
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