
こちらは長屋で起こる謎を
同心の平四郎が調べていくお話の
下巻よ。美形の甥っ子、弓之助と
ともにある過去の事件へとたどりつくの。

思わず人が見入ってしまうくらいの
美少年だけれどもちょっと変わって
いるとことろがある弓之助も
いい味出してるよな。

脅威の記憶力で過去の様々な
出来事を頭の中から取り出して
語ることのできる少年、おでこも
登場していよいよ謎の真相に迫って
いくのよ。

ほほう。記憶媒体が自分の頭とは。
そんな過去の記憶が今回の謎と
つながっているわけか。
さてさてどんな展開になるのか。
『ぼんくら(下)新装版』宮部みゆき (著) 講談社文庫
あらすじ
櫛の歯が抜けるように次々と住民がいなくなっていく深川の鉄瓶長屋。
同心の平四郎は長屋で起こっている一連の出来事が地主である湊屋によって仕掛けられたものであることに気づく。
美少年の甥・弓之助と平四郎はやがて十七年前に湊屋で起きたある事件へとたどりつく。
謎の鍵は十七年前の失踪事件にあった
思わず見入ってしまうほどの美しい顔をした平四郎の甥・弓之助は、子のない平四郎の跡継ぎとして迎えたいと平四郎の妻が望んでいるため、ひんぱんに出入りするように。
そこで平四郎は弓之助に日々の出来事を伝え記録させることにしました。
長屋での騒動は湊屋が裏で糸を引いており、それが十七年前、葵という女性が湊屋から姿を消した出来事に関係しているのではないかということ。
湊屋の主人はおふじという妻がいながら葵に心を寄せ、彼女の息子であり現在長屋の差配人をしている佐吉を息子のように可愛がっていたのだとか。
しかし、幼い佐吉を残し、ある日葵はこつ然と姿を消してしまったのです。
弓之助を連れて長屋を出て行った娘のもとをたずねたり、岡っ引きである政五郎を手伝っている記憶力の優れた少年・おでこの手を借りながら話を聞いていくと、八百屋の太助殺しから始まった差配人の失踪や新差配人・佐吉の抜擢、家移りしていく店子たちなどの一連の出来事は仕掛けられたものであるとしか考えられないのです。
考え込む平四郎に弓之助が披露した推理とは。
まとめ
優れた推理力を発揮する美少年・弓之助と驚異の記憶力を持つ広い額の持ち主・おでこが情報収拾や分析・真相への道を導き出すために活躍します。
では同心の平四郎は何をしているのかといえば、あちこちに思いが行き合い、複雑に絡んでしまった人の心を思い、ときほぐし、時に諭します。
しかし本人はヘタレであり、面倒臭いからとゴロゴロしたり、お徳や細君に頭が上がらなかったり。
個性豊かな長屋の面々が自分の芯を見つめ、時には迷いながらも誰かを思い日々を生きているのです。
全てが明らかになったとき、「ああ…」と思わず声を出さずにはいられない、人間の生き様や思いが詰まった物語です。
<こんな人におすすめ>
長屋で起こる謎と大店の事件が複雑に絡んだ江戸のミステリを読んでみたい
『ぼんくら(上)新装版』を読んだ
宮部みゆきのファン


なんともはや…
裏に隠された事実に驚きを
隠せないな。長屋のみんなには
これからも元気で過ごしてほしい。

人々の思いが複雑にからまり合い
違いががんじがらめになって
しまうこともあるわよね。
平四郎の力の抜け具合や人々の
思いに寄せた言葉や仕草が胸を打つ
江戸の人情物語ね。
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