こちらは動物園が舞台なの。
動物たちとの触れ合いから
諦めていた自分の夢に再び向かう物語よ。
へえ〜。良い話じゃないか。
動物園てことは、飼育員たちが
登場するわけ?
主人公は飼育員のアルバイトを
している女の子よ。夜勤専門の
男性飼育員がいるのだけど、彼は
なんと動物と入れ替わることができるの。
動物と入れ替わることができる!?
どういうこと!?めっちゃ
気になるぜ!!
『夜は不思議などうぶつえん』石田祥 (著) 双葉文庫
あらすじ
来年には閉園することが決まっている動物園でアルバイトをする飛鳥。
ぎっくり腰で来れなくなった職員に代わり、夜勤を引き受けることに。
一緒に夜勤をする男性・不破は、なんと「動物と入れ替わる」ことができる能力を持っていた。
夜の動物園で、不破と入れ替わったライオンやキリン、サイたちと楽しいひとときを過ごすうちに、飛鳥は自分の諦めていた夢を思い出す。
動物と人間が入れ替わる!?
アルバイトの飛鳥は、おもに動物たちの食事の準備や雑用などをしています。
具合の悪くなった職員に代わり、夜勤を引き受けることにしたのですが、もう一人のスタッフは全身黒ずくめで頭はボサボサ、そして夜勤が専門だという不破。
彼から、見回りはこちらがやるから部屋で休んでいていい、と言われた飛鳥。
しかし、好奇心から夜の動物園を見てみようと外に出ると、なんとライオンのライガの前で不破が寝ています。
あわててそっと起こすと、何と不破は飛鳥に抱きついてきたのです。どうやら不破には動物と入れ替わる能力があるらしく、夜中にこうして自分の体を提供し、動物たちが人間の姿で楽しむことに協力していた様子。
不破の体を借りた動物たちと楽しい夜を過ごす飛鳥は、自分の抱いていた夢を思い出します。
まとめ
動物たちの素直でおおらかな言葉は、飛鳥の悩みや自身のなさをちっぽけなもののように感じさせてくれます。
動物が人間の体を得たらどうなるか、などユーモアたっぷりに描きつつ、動物たちとの交流や夢に向かう姿に胸がじんとする物語。
<こんな人におすすめ>
動物が人間の体を手に入れるとどうなるのか興味がある
動物と接することで自分の進むべき道を見つけ出す物語を読んでみたい
石田祥のファン
いいねえ。動物から見たら
人間たちの悩みなんて
なんのこっちゃってカンジだよな。
そんな新しい視点を感じると
一歩踏み出す勇気が湧いてきそうだ。
動物を大切にする飼育員としての矜持、
そして動物たちとの絆にも感動する
物語ね。
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